蹴球 \ 東京ヴェルディ1969

2017明治安田生命J2リーグ第29節 東京ヴェルディ対V・ファーレン長崎 味の素スタジアム 練馬区サンクスマッチ 銀魂チャイルドDAY

今季初観戦のヴェルディ戦は、現在6位のヴェルディに対し5位とプレーオフ進出を争うV・ファーレン長崎との直接対決。話題になってた3バックを見ることはかないませんでしたが、勝てばオッケー。ヴェルディは見事2-1で3連勝を飾りました。

 

前半2分、「V・ファーレン長崎」って打ち込みづらいな。「・」って全角しか出ないのかな…などとスマホと格闘していたら、いつの間にかヴェルディ先制。パスカットに失敗した長崎はゴール前スペースを空けてしまう。ボールを拾ったドウグラスヴィエイラ(これもなかなか打ち込みづらい)選手は左サイドアランピニェイロ(これもなかなか…)選手にパス。梶川諒太(苗字だけならセーフ)選手の走り込みでフリーになったアランピニェイロ選手は日本代表黄金のカルテット小野伸二選手を彷彿とさせる(右足だけど)シュートでゴールに流し込む。東京ヴェルディ1-0V・ファーレン長崎

その後前半20分くらいまではヴェルディペース。大きいパスで長崎のプレスを無効化し、左右から何度も作り出す決定機。しかし得点には至らない。

体力的な問題なのか、ヴェルディのパスがだんだん小さく各駅停車になり、プレスをかけるものの裏のカバーが間に合わなくなってきて、試合は徐々に長崎のペースに。前線に多くの選手が飛び出し、前後のゆさぶりで最終ラインを突破していく長崎。しかし、ゴール前の競り合いでヴェルディに分があり、攻撃時守備のバランスが悪い長崎はカウンター対策も打てず、惜しい展開の中両チーム得点に至ることなく前半終了。東京ヴェルディ1-0V・ファーレン長崎

後半に入り、短いパスながらも広く正確な展開でサイドチェンジを繰り返し長崎のプレスをかいくぐるヴェルディ。一発の大きいパスで大きく避ければいいのにね、とも思うけど、たぶん選手の適正的にはこっちの方がやりやすいんだと思う。監督の指示かな?

そういうわけでこのままヴェルディペースで試合が進むのかなと思った後半8分、長崎のロングフィードにゴールキーパー柴崎貴広選手と井林章選手が連携ミス。こぼれ球を拾った長崎は無人のゴールに流し込んで同点。東京ヴェルディ1-1V・ファーレン長崎

フィードの段階ではキーパーボールかなと思ったけど、スリッピーなはずのグラウンドなのになぜかワンバウンド目でボールにブレーキがかかっちゃったから、あの時点でキーパーは自重の判断に変更すべきだったと思う。井林選手もキーパーが判断ミスしてるんだから、諦めてコーナーにでも逃げたほうがよかったと思う。実際にプレーしてると大変なんだけど、横から見てたものとしては残念な失点でした。

それでも試合は続く。得点に沸く長崎はサイド攻撃がますます活性化。ヴェルディはサイドバックが前にプレスをかけたときゴール前を残り3枚のブロックで対応するんだけど、サイドバックの裏を狙われた時センターバックの1枚がスライドするとどうしてもゴール前がスカスカになってしまう。そこで普通はボランチが最終ラインに下がるんだけど、アンカーシステムでアンカーが下がったときインサイドハーフがボランチの仕事を約束事にしてるかというと、どうもヴェルディはそうではないらしい。そこでアンカーの内田達也選手は最終ラインにはあまり下がらず中盤のラインを形成。そうしないとバイタルエリアが空いてしまうし、せっかく最終ラインでボールを弾き飛ばしてもこぼれ球を相手に拾われて事故的ピンチに陥ることが多いからだと思うけど、でもゴール前でシュートを打たせてしまっては元も子もない。今日は長崎が前線に選手を多く配置していてもゴール前にはあまり侵入してこなかったしゴール前デュエルで負けなかったからいいんだけど、特にヴェルディ右サイドを突かれた時の守備は不安定さを露呈していたと思う。この部分の解説は後程。

最近は都リーグの試合ばかり見ていたのでJやっぱり面白いなあ、すごいなあと楽しんでいると、ヴェルディにスーパーゴールが飛び出す。笑う門に福は来るのだ。

後半15分、右サイド細かいパス交換でプレスをかいくぐったヴェルディはフォワード起用の安西幸輝選手が空いたスペースをドリブルで伺う。この試合何度も縦の突破を見せていた安西選手はここでは切り込んで左足のシュートを選択。ペナルティエリア外からのシュートは絶妙なコントロールでポストの内側を叩いてゴールネットに吸い込まれる。ヴェルディ勝ち越し!東京ヴェルディ2-1V・ファーレン長崎

その後は高さのないヴェルディに対してハイボールで攻め込みたい長崎だが身長の割に強さを見せるヴェルディゴール前を制することができず、ヴェルディも特に修正できた感じはなかったけどそれほどピンチに陥ることなく、時折効果的なカウンターを見せながら試合終了。やった勝った、3連勝!東京ヴェルディ2-1V・ファーレン長崎

というわけで、システム解説の続き。ヴェルディの今のシステムは433と表記されることが多いようだけど、狙っているのは4141に近いと思う。433といえばバルサが思い浮かぶし、左右の違いはあれど左サイドにアランピニェイロ選手を配置しているから特徴的には似ているんだけど、バルサのように守備の時442への展開みたいなのを選手たちは作り出せていない。そこでアトレティコマドリッドが時々やってた4141システムに近くなるんだけど、あのシステム実はディフェンディングサードでは4バックがゴール前を固め、サイドはサイドハーフが担う。だからアンカーは最終ラインに戻らなくていいんだけど、ヴェルディの場合は両サイドハーフ(フォワード)が下がる4141だけどサイドバックも高い位置でプレッシャーをかける昔ながらのスタイル。センターバックの一人(もしくはボランチでもいいんだけどヴェルディはそうではない)がサイドバックの後ろをカバーするため、ゴール前は2枚しか残らなくなる。長崎はゴール前1枚、多くて2枚しかいなかったので競り合いで負けなければ何とかなるけど、ゴール前3枚目が飛び込んで来たら誰が見るのか。今日の長崎のように、攻撃時最終ライン近くにボランチ1枚下がって逆三角形からフィードしてくるチームに対しては、今日のようにインサイドハーフがかわりばんこに前に出て自分たちからバランスを崩すような守備をするより、ダブルボランチにして守備も頑張れるフォワードかトップ下に長崎ボランチへのプレッシャーをかけさせた方がフィード自体を止めることもできるしサイドへの守備も役割分担が進むし最終ラインのカバーも入りやすくなるような気がする。インサイドハーフが前に出ることで逆に最終ラインの前が空いてしまい内田選手が下がりづらくなる悪循環もあるような気もする。この形でやるのなら、インサイドハーフがボランチの位置に下がる約束事も必要なのだと思う。

あわせて、攻撃への切り替えでやはり1トップは制限が多い。ドウグラスヴィエイラ選手はそれほど攻守の切り替えが早いタイプではないから、ボールを奪った瞬間にボールを前に運べなくなることが結構ある。カルロスマルティネス選手に至っては、ボールがなかなか収まらず攻撃が形にならないことが多い。1トップ的選手が見当たらない中では、やはり2トップの関係性の中で前線に基点を作った方がいいような気がする。とはいえ、ドウグラスヴィエイラ選手とアランピニェイロ選手の2トップはデメリットが増すだけのような気がするし、アランピニェイロ選手をサイドハーフに据える442が機能するかどうかは冒険でもある。梶川選手と渡辺皓太選手の運動量は2012シーズンの梶川・和田拓也コンビを彷彿とさせるが、あの時も8月の暑い時期体力的に厳しくなり負けが込んだ印象がある。

幸い得点を奪える選手がいるのだから、暑い時期は個人に得点を期待して現在のシステムで守備面の修正を加え、涼しくなってきたら攻撃面に手を加えていくのが、現実的なチーム編成なのかもしれない。

今日勝ってヴェルディはプレーオフ圏内の6位をキープ。自動昇格の2位まではまだ少し離れているけど、長いシーズンの全体を見ながら、シーズンが終わったときにいい結果が出ていることを期待したいものです。

 

柴崎貴広 5.5 失点やフィードなど酷いミスと言わざるを得ない部分が散見。しかし、ハイボール処理などで堅実な守備を見せ勝利にも大きく貢献した。

田村直也 6.0 豊富な運動量でチームに貢献。パス制度がいまいちかな。1つ目のファールはPKっぽかったけど、2つ目は合わせ技一本を狙ったのかもしれないけど貰いに行き過ぎ。カード貰わなくて良かった。

井林章 6.0 失点の判断ミスは酷かったが、それ以外では安定した守備を見せる。空中で止まっているように見えるのでよく目立つ。

平智広 7.0 強さを発揮し攻守両面で活躍。左足のフィードはチームにリズムをもたらした。

安西幸輝 7.0 よく走り、よく仕掛け、よく決めた。守備もやるので偉い。足も速い。

渡辺皓太 6.5 豊富な運動量とミスの少ないプレーで計算できる選手。計算できちゃうので想像を超えるプレーが見せられるようになるとステップアップできるかもしれない。

内田達也 6.0 インサイドハーフが前に出た後一人で中盤をカバーするというシステム的に無理がある中でもよく頑張った。でも無理だった。フィードが正確なので、大きいパスにも期待したい。

安在和樹 5.5 体を張って気合を見せる。最終ラインで一人残ってしまいがちで、そこをつかれたらやばかったけど、今日はつかれなかった。

アランピニェイロ 7.0 足速い。あのロングシュートもすごかった。このまま守備も攻撃も頑張ってほしい。

梶川諒太 6.5 前線までよく駆け上がっていたが、途中で疲れちゃったかな。暑い中お疲れ様でした。

ドウグラスヴィエイラ 6.5 1トップの制約の中それなりに起点づくりに成功。守備も頑張るのでいいのだが、その分攻撃に切り替えられないことがあり、チームとしてもう少し守備の負担を減らしてあげたい。

高木善朗 6.5 技術があり間受けもできるのでチームにリズムをもたらすことができる。なんだかんだで一人でフィニッシュまで持ち込めるすごい選手。

カルロスマルティネス 5.0 ボールが収まらずあまり機能しているとは言い難い。1トップなのでボールの受け方にもう少し工夫が必要。取られたら取り返そう。

橋本英郎 6.0 出場時間が短い中でポジショニングやボールの出しどころ(奪われどころ)に賢いプレーを見せる。サッカーは11人だけで戦うのではないのです。

ロティーナ監督 6.5 攻撃面では修正できたけど、守備面はちょっと微妙。長崎の攻撃はボランチ→ワイドかセンターバック(もしくは開いたボランチ)→フォワード、もしくはフォワードの裏という形の中でボールの出所にもパスの到達先にもあまり修正が見られなかった。ゴール前で負けてなかったから守備の修正よりも攻撃を修正することでショートカウンター対策や守備の回数を減らすことを主眼にしていたのかもしれないけど、ゴール前まで運ばれてしまうと事故でも失点してしまうので、もうちょっとなんとかした方がよかったと思う。でも勝ったからよし。

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東京ヴェルディ対レノファ山口 2016明治安田生命J2リーグ第39節 味の素スタジアム 多摩市サンクスマッチ

サッカーは文化だ!
文化の日の今日、多摩市サンクスマッチと銘打って開催された東京ヴェルディ対レノファ山口の一戦。残留争いに巻き込まれている東京ヴェルディは残り試合得意の上位対決(今シーズン東京ヴェルディの勝ち星は昇格を争うようなチームとの試合が多い)とあって見通しは明るいものの苦手の中位下位にも着実に勝点を積み重ねておきたいところ。

試合は不思議な力が働いて2-2の同点に終わり、東京ヴェルディは残留に向けて大きな大きな勝点1を手にしました。

 

試合は開始早々早くも動きます。

前半8分、トラップでうまく体を入れ替え最終ラインを突破した高木大輔選手からのパスを渡辺皓太選手がトラップミスするもののボールを失わずに右サイド駆け上がってきた安西幸輝選手にパス。ダイレクトでゴール前に入れたボールにドウグラスヴィエイラ選手が飛び込んで先制。東京ヴェルディ1-0レノファ山口。

やっぱサンクスマッチはこうじゃないとな~、有名どころと当った時の方が集客はいいんだろうけど有名どころにはなかなか勝てないからそこそこのチームでいい結果を出す方がサンクスマッチ的にはありがたいよな~(過去は振り返らない)、などと不謹慎なことを考えていたら試合は徐々に山口さんちペースに。

ヴェルディはとにかく中盤でボールがつながらない。山口の攻撃陣はあまり下がらないので高い位置でボールを奪われるとあっという間にピンチ到来。山口の攻撃は広さにやや欠けるものの常に裏を狙い走り続けるという基本をおろそかにしない堅実な攻撃。ヴェルディはサイドを突破されセンターバックが引きずり出されて薄くなった中を突かれるという繰り返し。普通は中をサイドバックとボランチがカバーするんだけどヴェルディのボランチは誰なんだ?

前半19分、そうこうしているうちに右サイドをピンボールみたいに繋がれて田村直也選手が引っ張り出されたところゴール前で山口フォワード陣3人に対しヴェルディは平智広選手が一人で対応して失点。東京ヴェルディ1-1レノファ山口。

前半21分、今度は左サイドからうまくつながれてロングシュートがポストを直撃。跳ね返ったボールをつめられて逆転。東京ヴェルディ1-2レノファ山口。

冨樫剛一監督によるとヴェルディのディフェンスは3枚だったらしい。442に見えたけどなあ。ボランチが楠美圭史選手と二川孝広選手っぽかったのが逆転された後楠美選手と渡辺選手に変わったような気はするけどあまり効果はなかったみたい。

その後ドウグラス選手がペナルティエリア内で倒されたりしたけどPKは得られず前半終了。

後半に入ってヴェルディは中盤の構成を諦め前線をどんとん狙う作戦に変更。そしたら中盤がスカスカになってしまい山口にさらにチャンスが増えるものの鈴木椋大選手のセーブに救われ何とか失点は免れる。

どうにもならないヴェルディは楠美選手に代え大木暁選手を投入。右サイドバックに大木選手、安西選手が左サイドバックに回り、安在和樹選手がボランチへと移動。でもあまり効果なし。それでも試合が動くのがサッカーが文化たるゆえん。

後半19分、空中戦でたびたび相手を圧倒していた平選手が二川選手のコーナーキックに頭で合わせて同点。東京ヴェルディ2-2レノファ山口。

その後は山口がスピードでヴェルディ最終ラインを突破したりヴェルディが中盤でボールを奪ってカウンターを仕掛けたりするものの得点には至らず。

後半ロスタイム、素早いリスタートから山口が得点を挙げたかに見えたものの、ポイントがずれていてボールも止まっておらず、近くにいた審判が試合を止めたかどうかわからなくなってしまい遠くにいた副審に確認したところ試合が止まっていて再開されていなかったことがわかったらしく得点は取り消されフリーキックからやり直しという珍しい文化を拝見したところで試合終了。東京ヴェルディ2-2レノファ山口。

ヴェルディは幸運も重なり残留に向けて貴重な勝点1をゲット。勝負事には運も付き物なのです。

ヴェルディは裏とられるのが嫌で引いて守るのならフォワードも(せめて一人は)戻ってきた方がいいと思う。中盤がスカスカになってしまう。
センターバックが引き出されて中がカバーしきれないならボランチがサイドバックをカバーしたらどうだろう。外なら背の高さはあまり気にならない。もしくはサイドバックが低い位置で守るようにしよう。センターバックが中に残ることができる。
ボランチはもう少しパスコースを切りながら動くことを意識すべきだと思う。今のままでは動いたスペースをそのまま使われて格好の餌食にされかねない。
パスを出した後は次のパスコースを作るために動きなくてはならない。試合中に頭を休めないで常に考え試合に集中していないと90分間試合に入り込むことはできない。

山口はサイドを突破するときダイアゴナルなボールの動かし方(選手の配置含めて)を意識するともっと攻撃に迫力が増すと思う。今は縦縦の攻撃なのでいったん阻まれだすとジリ貧になってしまうんじゃないかな。あと中盤のプレスをかいくぐられたときのことも想定しておいた方がいいと思う。

ヴェルディの攻撃は結局最終ラインからのロングパス頼み。もちろん裏に走ったりドウグラスの頭を狙ったりと工夫しているのはわかるけど、なかなかそうおいそれと機能するものじゃない。もう少し中盤から攻撃を組み立てたいところだがあれだけスペースが空いていた中盤をさほど突破できなかったことから見るとボールを出した後の動きやいわゆる3人目の動きなど修正すべき点がたくさんあるのだと思う。守備に関しては縦パスに対してもう少し意識を高めたほうがいいと思う。パスコースを切ったりインターセプトのわなを仕掛けたりして危険なところを潰していくべきだ。今のままだと守備の狙いは相手のシュートをブロックするという一点だけになってしまうような気がする。どこでどのようにボールを奪い攻撃を開始するのか、その為にどこにボールを誘導してどこを通させてはいけないのか、チームでもう少し統一したほうがいいと思う。

今シーズンも残り3試合。低迷が続いているけど、一歩ずつ前に進んでほしい。じゃないといろいろ計画が狂う。頼むよ、ヴェルディ!

 

鈴木椋大 6.5 フィードの不正確さやシュートをはじく位置がなんかおかしかったけど負けなかったのは鈴木選手のおかげ。ありがとうございました。

安西幸輝 6.5 左サイドでも機能することを証明。最終ラインからの正確なロングパスはヴェルディの攻撃の柱の一つ。体が強くなったな。

田村直也 5.0 競り合いにあまり勝てずスピードでも振り切られフィードも不正確であまりいいところがなかった。疲れてるんだと思う。

平智弘 7.0 抜群の制空力を発揮。気迫満点の守備で体を投げ出してシュートを防いでいた。ゴールは相手のミスもありたまたまっぽいが雰囲気があるのでまた決めてくれそうな気がする。

安在和樹 5.5 周りの動きが悪いこともあるが判断が遅くボールを失うことあり。ヴェルディのボランチはかつての鈴木惇選手みたいにロングパスが出せる選手が少なく貴重な存在だと思うのでうまく定着してほしい。

渡辺皓太 5.5 運動量豊富できびきびとよく頑張っていたが何分ミスが多い。守備でもポジショニングが悪く簡単にパスを通されてしまう。経験を積んでさらなる成長を期待。

楠美圭史 5.0 ボールを効果的に散らすことができず。守備を期待されての起用ということもあったのかもしれないが挟み込みが甘くあまり機能しなかった。

二川孝広 5.0 ミスパスが多く動き直しも悪い。センスがあるのにもったいない。

澤井直人 5.5 チーム事情もあるので仕方ないところもあるがあまりボールに絡めなかった。シュートは惜しかったが悔しがっている時間が長い。

ドウグラスヴィエイラ 6.5 ヘディングでゴールは決めたが、背の高さに比べるとあまりヘディングが得意ではない様子。足元の方がボールがよく収まっていた。

高木大輔 6.5 うまく裏を突いていた。なかなか成功することは少ないかもしれないが通れば1点なので常に意識してほしいと同時にもう少しサイドでボールをもらって起点になる動きもしてほしい。守備の時下がって中盤を助けてあげてもいいような気がするがチームの決め事なのかフォワード起用時はハーフウエイラインから下がらなかった。

大木暁 5.0 よく攻め上がっていたが守備の意識が低すぎる。サイドバックだと思うが中盤の選手みたいなポジショニングだった。

アランピニェイロ 5.5 積極的にボールに絡んでいたがうまくミートしきれなかった感じ。今のヴェルディの前線は結構個人技頼りみたいなところがあるのでスピードとドリブル力があるアランピニェイロ選手には期待が大きいと思う。

杉本竜士 5.0 短い起用時間で結果を残すのは大変だと思うが、やや空回り気味。杉本選手のいいところはいい意味でのいい加減さだと思うので、短い時間でも自分の良さを忘れずに相手を欺くプレーを期待したい。

冨樫剛一監督 5.5 チームの機能していないところを修正しようとしていたようには感じるが結果的にあまり効果はでなかった。監督のせいとは言い切れないが、相手に対してうまく準備しきれていなかったような気がする。そのあたりチームとしてスカウティング面の課題が露呈しているのかもしれない。

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平成28年5月3日(火)J2第11節 東京ヴェルディ対モンテディオ山形 味の素スタジアム

無料券で忍び込んだためいつもより気合の入った今シーズン初観戦でしたが、残念ながら0-1の敗戦に終わりました。

 

前半2~3分まではヴェルディペース。前線のプレスに焦った山形ディフェンスはサイドバックあたりでボールを奪われてヴェルディは素早くゴールに迫る。しかしヴェルディの時間はあっさり終了。
山形はサイドバックがワンタッチでプレーするようになり、またボランチのアルセウ選手が落ち着いたボールさばきを見せる。ヴェルディはフォワードがやみくもに突っ込むだけなので、山形は一つ交わすだけであっさりとボールをつないで組み立てることができる。山形の攻撃がロングボールで頭か裏という作戦なのでヴェルディ中盤のプレスが余計にかからず、その後は山形の時間が続きます。

それでもヴェルディは前半23分、井林章選手の大きなサイドチェンジから細かくつないで杉本竜士選手がペナルティエリアに突っ込む!しかし残念、シュートは打てず。

山形は31分澤井直人選手からボールを奪い一気にカウンター。シュートはゴールに向かうものの平智弘選手がゴールに入って何とかクリア!
43分にも左サイドをドリブルで駆け上りさらに左に開いて折り返したボールに決定的なシュート!ここはヴェルディ唯一の30代柴崎貴広キーパーが体を張ってブロック。山形に得点を許しません。

ヴェルディは中野雅臣選手のフリーキックがゴールを脅かすも得点には至らず前半を終了します。

後半に入っても何となく山形ペース。とはいえ、山形も攻撃の形がいまいちで両チーム得点チャンスが作りきれない。

ところで山形は4-4-2システムだったようだけど、右サイドハーフが前線に残る変則型。そのためヴェルディは守備の時最終ラインはあまりインターセプトなど前に出ないし左サイドハーフは外側に気を取られてスペースが空くからかボランチもあまり前に出てこない。山形はサイドから攻めるときサイドハーフとサイドバックがいてボランチが絡むと、ヴェルディは2-3で守らなくてはならなくなる。
ボランチ相手なんだからボランチが出ればいいじゃんと思うのだが、ヴェルディはボランチが前に出ずフォワードが下がってくる守り方。しかし、残念ながらフォワードの戻りは遅い。
というわけで後半33分、悠々と左サイドでボールをキープされた結果、サイドから中央に攻め込まれ、一度はキーパー柴崎選手が防ぐもこぼれ球を山形に押し込まれ、ついに山形に先制を許す。

後がなくなったヴェルディだが、いかんせん攻撃の形がない。
特にサイドからの攻撃において、突破は見られるものの突破した時ゴール前に人がいない。突破した側もセンタリングを上げるそぶりも見せない。結局中側から外側に攻めることになるので、ゴールから遠く遠くへボールを運ぶという、攻撃してるのか守備してるのかわからないボール運びの方向。前線にボールが入ってもトラップして前を向いてドリブルする、というやり方なので当然つぶされる。シュートまで持ち込むことができない。

ということで後半40分、ウェズレイ選手を投入して放り込み作戦。これがかなり効いて押し込むも得点には至らず。

ここで試合終了。失点は不運もあったけど人数はいたもののサイドが薄くなり押し込まれてしまったという作戦失敗が大きい。得点できなかったのは必然の部分が大きい。ゴール前でシュートを打てるところに人がいないのだからなかなか得点は難しいだろうと思う。

攻撃面は前線での判断の遅さ、サイドを突破してもゴール前に人が入らないしゴール前に出そうともしない、外から中ではなく中から外に攻めてしまう、など課題が多い。少なくとも最終ラインを突破した時はゴール前に飛び込む、ロングシュートはこぼれ球を狙う、など基本的な約束事を徹底すべきだと思う。
また、今日の山形は右サイドが戻らなかったので、ヴェルディの左サイドは広大なスペースが生まれていた。しかし、澤井選手が中に入り込み過ぎてしまったこと、また右サイドの安西幸輝選手が開き過ぎてしまったことで山形ディフェンスのそろっているところばかり攻め込んでしまった。山形の作戦なのかヴェルディの柔軟性の欠如なのかわからないけど、右から左へサイドチェンジすることができればもっと楽にボールを運べたと思う(それでも中に人がいないので辛いとは思うが)。

守備に関しては、まずディフェンスラインがでこぼこになり裏を取られることは改善が必要。井林選手と平選手とどちらが指示を出すのか、二人の中で十分にコミュニケーションが取れていないのではないかと思う。コンビネーションを磨いてほしい。
ボランチの二人はボールへの反応もよくこぼれ球に素早く反応していたが、山形がボールを保持した時戻るだけのディフェンスなので山形は怖さを感じなかったのではないだろうか。必要な時はパスコースを消しながら(誘いながら)前に出るようなことも学んでいってほしい。
前線のプレスは落第点。ただボールに突っ込んで行くだけ。どこにボールを誘い込むのか、どこでボールを奪うのか、チームで統一されたものは何も感じなかった。その結果、フォワードが突っ込んで行ってパスが出されて中盤は追いつけずプレス終了、山形は楽にビルドアップという場面が多く見られた。前線でのボール奪取は得点の大きなチャンス。今一度チームで守備戦術を見直してほしい。

今シーズンは監督業の手伝いとプライベートな問題でなかなか試合を見に行くことはできないけれど、地元のチームであるヴェルディには常に注目しているし応援しています。今シーズンもベストを尽くして観客を魅せてくれることを期待しています。

 

採点

柴崎貴広 6.5 たびたびのビッグセーブで試合を作った。パワープレーに入った時もっと積極的にフィードできるとよかった。

大木暁 5.5 豊富な運動量で攻撃にも貢献。ただ、チームメイトとの関係もあるが、攻撃のあと後ろのスペースを狙われていたのに対応しきれていなかった。

井林章 5.0 相手の8番に翻弄されていたイメージ。いいボールが来なかったため問題なかったが、度々マークを外されていた。得意のヘディングもややミスがみられる。フィードがうまくなったが左足はいまいち。

平智弘 5.5 まだ信頼関係ができていないのか周りとバラバラな動きがみられた。こぼれ球を積極的に拾いに行くのはいいが緊張するのかコントロールミスしてボールが離れてしまうのでこれから直してほしい。

中野雅臣 6.0 今までのヴェルディに少なかった大型サイドバック。ボランチも小柄なヴェルディにあって空中戦に出られるサイドバックの存在は非常に大きい。フリーキックは山形に脅威を与えた。オーバーラップ時の小さいミスを何とかしてほしい。

楠美圭史 6.0 ボールに対する予測が良く球際も強い。パススピードも速いのでサイドの攻撃をうまく引き出していた。守備の時積極性も兼ね備えられるとなおよい。

井上潮音 5.5 抜群の判断力と的確なパス能力で試合を作る。ミスパスが多かったがこれから改善できると思う。背が低いぶん前へのディフェンスを磨いてほしい。

安西幸輝 5.0 ドリブルでチャンスを作るもボールがその先につながらない。迷ったり確かめたりしないで思い切りの良いプレーをしてほしい。

澤井直人 5.0 守備では頑張ったが肝心の攻撃面がいまいち。判断が遅いのでボールを奪われてしまう。簡単にはたいてリズムを作りたい。山形のシステム上目の前に広大なスペースがあったにも関わらずうまく使うことができなかった。

北脇健慈 5.0 フォワードやったり中盤やったり大変だった。次の次のプレーを予測しておらず、せっかくボールが前線に入っても受け手になり得なかった。サイドの人数不足をフォワードがフォローするのがチームの約束事であるとしたら、もう少しポジショニングを調整したかった。

杉本竜士 4.5 ボールが入ってもトラップして前を向いてドリブルして、というのんびりした攻撃。判断良くワンタッチでプレーすることも必要。得意のドリブルで突破を試みるも今日はボールが足につかなかった。中から外に動いてしまうので山形としては怖さを感じない。以前のような急に襲ってくるような狡賢い怖さを思い出してほしい。

渡辺皓太 5.0 頑張って動いていたがキックが遠慮気味。若さで思い切りの良いプレーを期待。

南秀人 5.0 フォワードとして入ってボランチに下がるという不思議な起用。パワープレーに出たのだから前に残ればいいのにと思う。

ウェズレイ 6.5 パワープレー要員として起用。かなりの確率で競り勝ちチャンスを演出。でも周りに味方が少ないので得点にはつながらなかった。

冨樫剛一監督 5.0 守備のズレを修正できず、あまり機能していなかった山形に失点してしまう。攻撃の形を作ることもできず、最後にパワープレーに挑んだのはよいが前線の数を増やさず是が非でも同点に、というものは見えなかった。

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平成27年11月1日(日)J2リーグ第39節 東京ヴェルディ対ジュビロ磐田 味の素スタジアム 多摩市サンクスマッチ MJSデイ

プレーオフに向けて前進したいところでしたが、前半24分に退場者を出し前半41分にはエースジェイ選手を怪我で交代させざるを得なかったたジュビロに対してなすすべなく0-3で敗戦してしまいました。

前半はヴェルディのペースでした。ショートパスやドリブルでの突破が効果的で、ロングボールを使ったサイドチェンジも織り交ぜた攻撃は驚異的でもあり、守備でもジェイ選手の頭めがけて放り込んでくるジュビロの攻撃に対しセンターバックの井林章選手や田村直也選手が競り負けず中盤もディフェンスに踏ん張りを見せ、攻守にジュビロを圧倒しました。攻撃時に中盤がサイドに開いて突破した時にゴール前に入り込んでくる選手が少ないという欠点はあったものの、多くのチャンスを作り出すことに成功。

前半23分には、素早い切り替えで中央のスペースを突いた南秀仁選手がドリブルで切り込み高木大輔選手にスルーパス。高木選手のシュートはジュビロGKカミンスキー選手に一度は防がれるもののこぼれ球に素早く反応して二度目のシュートはジュビロDF森下選手の腕に当たりPK獲得&森下選手一発退場。しかし、南選手の真ん中を狙ったPKはカミンスキー選手に防がれ得点ならず。ここで、退場者を出したジュビロは中盤でバランスを取っていた太田選手を下げ、センターバックを補充します。

前半のうちは、この交代は状況を悪化させていました。ヴェルディのサイド攻撃に対しサイドバックの外側を中盤がフォローする形で守るジュビロにあって中盤と最終ラインのバランスを絶妙にとっていた太田選手がいなくなり、グラウンドのいたるところで数的不利に陥ったジュビロは、両サイドを突破され、中央にスペースを作り、さらにはけが人まで出てしまいまさに大混乱。

しかし、後半に入りジュビロの守備が立て直されます。オフサイドトラップを多用することでヴェルディFWの走り込みを抑え込みます。最終ラインのカバーまで走り回っていた太田選手がいなくなったことが逆にオフサイドトラップをかけやすくする土壌を形成していました。その結果ヴェルディの中盤はスルーパスを出しづらくなり迷いから判断の遅れが目立つようになり、攻撃が遅くなりがちに。しかも最終ラインを押し上げ守備の面積が狭くなることで少人数で守っていても判断の遅いヴェルディ攻撃陣に強い圧力をかけることに成功。逆サイドのスペースまで埋められるようになり、ロングボールでのサイドチェンジは蹴ることも難しければフリーになることも難しいという状況を作り出しました。この結果ボールをつなごうと中央に集まるヴェルディMFの裏をかき外で起点を作り出せるようになったジュビロは守備の薄いサイドでのボールキープにより時間を稼ぎオーバーラップの時間を作り出し、慌てて対応するヴェルディの裏を突くことができるようになりました。

数的不利からの太田選手の交代、ディフェンスラインの押し上げによるプレーエリアの縮小化とプレッシング、オフサイドトラップによるヴェルディFW走り込みの無効化、ヴェルディの選手を中央に寄せることでサイドからの攻撃時間の創出など、ジュビロの戦術と修正力はヴェルディを大きく凌駕していました。

やっぱり名波浩監督はゾーンプレスを受け継いでいるのかしら。

一方ヴェルディは中央のスペースをうまく使いジュビロディフェンスにギャップを生じさせたいところでしたが、オフサイドトラップを意識させられていたのと数的優位を気にし過ぎていたのかサイド攻撃に偏り過ぎており、サイドチェンジのできないサイド攻撃はジュビロのゴールから遠いところでの相手にとって怖くない攻撃にしかなり得ず、自らリズムを崩してしまいました。

後半4分、ヴェルディ左サイドを突破したジュビロは走り込む時間を作り出して一気にシュートし先制。直前のプレーで傷んでいたように見えた田村直也選手はついていくことができず、その直後チーム戦術も含め交代。一歩遅かった印象。ちなみに、ボランチが展開できなくなったのはジュビロの戦術変更が大きな理由なのでヴェルディは付き合ってボランチを修正させる必要はなかったと思います。それよりも中から攻められるように平本一樹選手の早期投入や振り向くことができる高木善朗選手を前の方で起用するべきでした。

後半16分、三竿健斗選手が転んでいる間にアダイウトン選手に右サイドをドリブル突破され2失点目。

後半18分にはジュビロがゴール前フリーでのシュートをミスに助けられたものの全く修正がきかないヴェルディ守備陣。

後半24分、中後雅喜選手のクリアが後ろに転がり、三竿選手が一歩届かず、井林選手のフォローが届かず、あと一歩が3つ続いてアダイウトン選手に押し込まれ3失点目。

徐々に中盤のプレッシャーがきつくなるものの、センターバックが持ち上がらないヴェルディは最終ラインでいつも2人余る状態。これではせっかく1人多い状況でもフィールドでは逆に1人少ない状態で戦っているようなものでした。
その後もシュートチャンスは作るものの、しかし大事なところでミスが出たりあと一歩が届かなかったりジュビロの体を張った競り合いを崩せず得点を挙げることができませんでした。セットプレーでもファーサイドを狙う意図は垣間見えるのですが精度がいまいちでチャンスを広げることはかなわず。

最後はパワープレーに持ち込む気力もなく試合終了。大幅にゲームプランが狂ったはずのジュビロに修正力を見せつけられての貫禄負けです。

もう残り試合も少ないので、内容にこだわっている暇はありません。平本選手とブルーノコウチーニョ選手のツインタワー(もしくは井林選手のFW起用)に杉本竜士選手か高木選手をシャドーに交代で走り回らせ、3ボランチもしくは5バックで跳ね返す。思い切った戦術変更で「短期決戦」「一発勝負」の戦い方が必要な時期に来ています。今勝負にこだわることこそが来シーズンにつながります。結果にこだわって残り試合すべてを出し尽くしてほしいものです。

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平成27年10月4日(日)J2リーグ第35節 東京ヴェルディ対コンサドーレ札幌 味の素スタジアム 立川市サンクスマッチ

ここ3試合無得点の東京ヴェルディ。ホームにコンサドーレ札幌を迎えて調子を取り戻したいところでしたが、0-2と敗戦に終わりました。

試合開始直後だけは札幌が攻勢をかけていましたが、その後は全体的にヴェルディペース。札幌ディフェンダーはふわっとしたハイボールと1対1の守備にかなりの強さを見せる。攻撃陣に高さがあまりないヴェルディもアランピニェイロ選手が苦手なはずのポストプレーを数多く成功させていましたが、ブルーノコウチーニョ選手や平本一樹選手を投入しない限りポストプレーで崩していくのは難しい。とはいえサイドからの攻撃も1対1に強い札幌につぶされてしまう。しかしここは考えようで、札幌のディフェンダーは1対1に自信があるからか、ふらふらとサイドまでカバーに出て来てくれます。5バック気味に守る札幌のサイドを引き出した裏で3バックを誘い出せば、中が空くはず。数をかけて守る札幌には外からの攻撃が必要。サイドを突破、ロングシュートなどの攻撃が機能すればもっとペースを握れていたはずです。実際には特に工夫した攻撃ではなかったもののそれなりにゴール前まで進出できていたので、もう一工夫があれば得点の可能性は高かったのではないでしょうか。また、最近のヴェルディはホームに弱くてアウェイに強い傾向があります。その辺プロサッカーチーム(お客さんを呼べてなんぼ)としてどうなのか、という疑問はありますが、それはおいておいて、相手守備にスペースがあれば攻撃が機能するがスペースがないときにこじ開けることがまだできていないことが原因ではないかと思われます。では、どうやってスペースを作り出そうとしているのか。
ヴェルディは恐らくそのあたりを工夫した結果、ロングボールを使ってのサイドチェンジを意図的に多用していたのではないかと思われます。ディフェンダーはボールサイドに寄って守るので、サイドチェンジを早く行うことで逆サイドの敵が少ないエリアを攻めることができるのです。しかし、せっかく相手の数が少ないエリアを攻めているのに、数的優位が作れない状態が続く。ヴェルディはサイドチェンジを行うことができても、何のためにロングボールで早いサイドチェンジをしているのかが共有化できていなかったのではないでしょうか。南秀人選手は比較的サイドチェンジからサイドバックとの連携を見せていたと右サイドにはアランピニェイロ選手が流れてきがちだったので、前半途中に右サイドからのロングボールを機能させるために南選手を左サイドに移動させたのは恐らくそういう目的があったのだと思います。しかし、どうしてもサイドでの攻撃がゆっくりしがちなことは解消されませんでした。サイドチェンジまではできるようになっていたのでその先のスピードを意識することでサイドから最終ラインを突破してディフェンスに後ろ向きでプレーさせることができ相手を混乱に陥れることができてくるのではないかと思います。
もう一つこの試合で苦戦した理由として、チャンスはあったものの得点が挙げられなかったことです。特にコーナーキックを含むプレイスキック。札幌ディフェンスはフリーキックとコーナーキックで違う守り方をしていて、プレイスキックのたびに混乱していました。ヴェルディは質の高いキッカーがいて中で合わせられる選手もいるので、特に試合開始直後に3つあったプレイスキックで1点も挙げられなかったのは試合全体に大きく影響しました。得点の可能性が高いのは、流れの中よりもプレイスキックです。より結果が求められるようになるこれからの試合のために、ぜひコーナーキックやフリーキックの精度を上げるような練習を積み上げてもらいたいと思います。

さて、なかなか得点を挙げることができないヴェルディですが、対する札幌は驚くほど運動量がなく、とくにサイドの動きが緩慢で、札幌の攻撃は背の高いツインタワーにあてるという作戦もあるが主にはフォワードが裏に向かって走る形。単純だが小野伸二選手を中心に中盤がボールを持った時迷いなく裏に走りだすその攻撃は小野選手の移籍後初ゴールという形で実を結ぶことになります。
前半33分、左サイド裏に走り込んだ札幌ナザリト選手がボールをキープ。三竿健斗選手がカバーに入ったため慌てて戻るセンターバック田村直也選手。攻撃に移っていた中後雅喜選手はまだ帰ってこられない。ボランチとセンターバックが最終ラインに集まってしまったヴェルディはディフェンスラインの前をぽっかり空けてしまい、戻したボールをフリーの小野選手が落ち着いてゴールに流し込みました。

後半に入り、まずは元気のない澤井直人選手に代えて高木善朗選手を投入。前を向ける、裏に走り込める高木善朗選手はチームにリズムをもたらすものの、1点を先制している札幌は数でゴール前を守り決定機を作らせない。次の交代は、三竿選手に代えて永井秀樹選手。個人的にはこれはあまり効果がなかったのではないかと思います。というのは、札幌は3枚で攻めてくるので、ヴェルディも3枚+1で守りたかったはず。三竿選手がいればサイドバック+三竿選手の3人がいるのでサイドバックが両サイドに張り出しサイドからの攻撃を活性化させることができ札幌の中央のディフェンスを薄くすることができたと思うのですが、ボランチを1枚にしたことでサイドバックのどちらかは常に最終ラインに残らなくてはならなくなり、せっかく攻撃に特色のある両サイドバックを配している意味を薄めてしまいました。永井選手はワンタッチプレーや視野の広いスルーパスが得意な選手ですが、これだけスペースがないと中央から攻撃するのはさすがに難しいです。もし永井選手がサイドハーフとして投入されていればまた違った展開(サイドバックのオーバーラップを引き出すなど)が見られたように思います。
ヴェルディ最後の交代は、高木大輔選手に代えて中野雅臣選手。これもあまり機能しませんでした。確かに高木大輔選手は疲れからかプレーに正確性を欠き始めていたので交代させるのは悪くなかったとは思います。中野選手は以前は中盤で起用されていたとも思いますが背が高くヘディングもそこそこ強い選手なのでゴール前での活躍を期待されているのか。確かにそういう選手なのですが、あまりゴール前に飛び込むタイプではないように見受けられました。それであればブルーノコウチーニョ選手や平本選手、またウェズレイ選手を投入して井林章選手をトップに上げるなどの選択肢もあったはず。試合を支配していた(ように見えた)ことが采配に思い切りを失わせていたように思います。その後さらに失点を重ねたのですが、チームの総合力を考えるとちょっともったいない結果になったのではないかと思います。

ヴェルディは今までを振り返り少しずつやり方を工夫しているように感じます。しかし、なぜそのプレーをするのか、という目的が共有化できていないのではないでしょうか。また、采配に思い切りが感じられない点も気になります。あまり調子が良くなさそうな選手を起用しているのも試合の中でそこそこうまくいっているものの結果が出ていない戦術をそのまま採用しようとしているのも、采配が守りに入っているのではないかと思います。ヴェルディは若い選手の多いチームで、爆発力がある代わりにシーズンを通じて安定した結果を残せる選手が多いわけではありません。富樫剛一監督も大変だとは思いますが、選手の調子を見極めて、毎試合毎試合新たなラッキーボーイが出現するくらいの魔法のような采配を期待したいところです。今までできていたのですから。

シーズンも終盤。結果を求めるならば、戦術もありますが、忘れてはならないのがプレイスキックです。フリーキック、コーナーキックを意識した采配や練習も割り切って取り組んでもらいたいと思います。

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平成27年8月23日(日)2015明治安田生命J2リーグ第30節 東京ヴェルディ対愛媛FC 味の素スタジアム 練馬区サンクスマッチ

自動昇格まであと一歩の3位につける東京ヴェルディ。6位の愛媛FCを破り上位進出を狙いたいところでしたが、0-1と愛媛FCに敗れ、4位に後退してしまいました。

最終ラインとその前のスペースに人数を多く配置する愛媛FCに対し、プレッシャーの少ない中盤でボールをキープするものの最終ラインが突破できないヴェルディ。杉本竜士選手、高木大輔選手が前線で運動量を武器にスペースに走り込み、また高木善朗選手がタイミングよく引くことでスペースを作り出し攻撃にいいリズムを作り出すものの、5バックの愛媛ディフェンスラインの門の間を通るところまでしか到達できず、ゴール前のチャンスを作り出すことができない。南秀仁選手はよろよろと近寄り足元でもらうタイプで他の3人と全く違うプレースタイルでありリズムを作り出すこともあるが、相手が引いて守る今日のような試合ではスペースをつぶしてしまう傾向があり、今日に限って言えばヴェルディの攻めがサイドに逃げる形でしか機能しなかった原因の一つとも言える。もっとも、一本のロングボールなどを使って早いタイミングでのサイドチェンジを繰り出すことができればまた違った展開になったことは間違いないので、南選手には原因というよりももう一つ上のプレーを期待したいといったところだ。

愛媛の攻撃はヴェルディの右サイドから。ヴェルディは丁寧に守るものの、丁寧すぎてドリブルに対しずるずる引いてしまうところがある。ずるずる下がる原因の一つとして丁寧に守るがゆえ最終ラインが前に出るべき時に出ないということもあるが、中盤がプレッシャーをかけきれないことの方が大きい。そういう意味で、試合途中で三竿健斗選手がセンターバックに下がったことは、攻撃面を期待してのことであろうが、チームのリズムを狂わせてしまった感が強い。(失点シーンはまだセンターバックに下がってはいなかったが)

失点の場面はミスが重なった結果だと言える。ずるずる下がってしまったディフェンス隊形、縦に行かせなければよいという緩慢な守備で簡単にセンタリングを上げさせてしまった南選手、センタリングに対し競ることができなった畠中槙之輔選手(その後ろでこっそりマークを外されている安在和樹選手)、届かないシュートに対し安易に飛びついてしまう佐藤優也選手、シュートのこぼれ球に対し完全に足が止まっているディフェンダー陣。失点するかしないかはただの結果だが、この結果はどこかで防ぐことができたはずの失点であり、上位進出のためには何とか阻止してもらいたい失点であった。一人一人の意識から改革して次の失点は必ず防いでもらいたい。

ヴェルディがホームに弱いわりにアウェイで結果が残せる傾向のある理由の一つが引いた相手を崩し切れないという特性であろうと思う。サイドは突破できているのだが、センタリングの意識と精度が低く、その結果相手ディフェンダーは中をケアし、ヴェルディ攻撃陣は外を諦め中に拘ろうとする。引いて守る相手に対しては早いサイドチェンジやサイド攻撃からのセンタリングがディフェンスにボールとマークをはがしやすい攻め方となる。攻めてくる相手に対してはもともとあるスペースを使ってカウンターを仕掛ければ得点の可能性は高く前線の選手に運動量が豊富なヴェルディは結果を残しやすいと思うが、昇格争いをしているヴェルディは上位ということもあり研究されることもあり何となく強いと思われることもあり、相手が引いて守ってくることは容易に想定できる。引いて守ってくることが予想できるゆえ逆に引いた相手を崩す戦略が確立すれば混戦を抜け出して自動昇格することも十分考えられる。簡単ではないが克服してもらいたい。

そんな中で今後キープレーヤーとなりそうなのが高木善朗選手。前線まで上がったかと思えば素早く引いて裏にスペースを作る。足元で後ろ向きにボールを受けても2人くらいのディフェンダーであれば苦も無く前を向くことができるようだ。その技術の高さが余計に相手にプレッシャーを与えスペースを効果的に作ることに成功している。残念なのは、スペースを作ったり裏に走り込んだりするプレーがチームで連動しているというより個人個人が勝手にチームプレーを考えて行っている感じがするところだ。イメージが共有化できない中で勝手に戦術を実行するのはチームプレーとは呼べない。選手が固まりつつある中、いつまでも同じ方向に走り込んで重なったりスペースの作る方向と走り込む方向が違うなどといったプレーはそろそろ終わりにしてもらいたい。

少し心配なのが監督采配だ。選手を有効に起用するためにはポジションチェンジやフォーメーションの変更は悪いことではないが、今日の試合ではチームが混乱しているように見えた。監督はそういう意図ではないかもしれないが懲罰的交代に見えてしまったこともモチベーションを考えると心配だ。また、今日の試合では中盤の守備のプレッシャーが遅いことやサイドチェンジが十分でないことやセンタリングやプレイスキックが不正確であることやサイド攻撃の意識の低さが課題であったように見えたが、選手交代によって中盤の守備がよりもろくなりサイドへの意識より中へのこだわりが強くなりプレイスキックは修正されずどちらかと言えば悪化したように思う。平本一樹選手投入でポストプレーのターゲットとセンタリングのフィニッシュ、永井秀樹選手投入でスルーパスによるサイドを生かした攻撃、アランピニェイロ選手投入でサイド攻撃の意図があったのであろうが、ほぼ機能しなかったと言える。アランピニェイロ選手が一番監督の意図を体現していたと思われるが、しっかり指示されていればもっと明確にサイドを使ってスピード突破できたはず。試合終盤平本選手とともにセンターバックの井林章選手が前線に上がっていたが放り込むでもなく途中で井林選手は守備に戻っていく始末。監督の判断がよくないのか、監督のプランを選手が表現できないのか、監督の伝え方が悪いのか、原因は定かではないが、今まで監督の采配が当たり勝ちを拾ってきたことを考えると今後に大きな不安を感じる。昇格へのプレッシャーもあるのかもしれないが、もともと残留争いをしていたチーム力である。あまり深く考えすぎず1試合1試合を観客が楽しめるように戦い続けてほしい。

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平成27年7月26日(日)2015明治安田生命J2リーグ第26節 東京ヴェルディ対京都サンガ 味の素スタジアム 稲城市・日野市・多摩市・立川市合同サンクスマッチ

20位に低迷している京都サンガをホーム味スタに迎えた一戦。高木大輔選手が自ら獲得したPKを決めた1点を守りきり、見事勝利を収めました。

京都の両サイドハーフが中に絞って攻撃してくるため、やや混乱するヴェルディディフェンス陣。サイドバックが絞るのか?ボランチが下がるのか?
戸惑いは攻撃にも波及し、サイドからの攻撃がなかなか機能しません。
最終ラインも、積極的に前に出る井林章選手と下がって迎え撃つウェズレイ選手の食い違いもあり、安定しない守備陣。
しかし、調子の出ない京都もミスが多く攻撃が不発。中盤でヴェルディにボールを渡す展開が続きます。

ヴェルディ攻撃陣はよくボールが回り前にボールを運ぶことはできるのですが、ゴール前に選手がいないことが多くシュートに至らない。
流行りのなでしこトレインで挑んだコーナーキックもいいところまでいくのですが最後の最後でうまく合わず。攻めても得点が入らない、嫌な展開で前半を終了します。

後半に入っても攻撃を続けるもいいシュート体勢に持ち込めないヴェルディですが、裏への飛び出しは続く。足が止まりだした京都は走りこんだ高木大選手とペナルティエリア内で接触。やや厳しめな判定ながら先に体を入れた高木大選手がPKを獲得!高木大選手が自らゴール右上に蹴り込み、ヴェルディようやく先制!

点が入って落ち着いたヴェルディと落ち着かない京都。その後得点が動かなかったのはゴールという結果の賜物。見事な勝利です。

ヴェルディ守備陣は京都攻撃陣のミスに助けられたようなところがありました。正面からぶつかれば安定しているヴェルディディフェンスですが、京都フォワードの動きにつられてかなりのギャップができていました。京都の選手交代にも対応でききれていなかったように見受けられます。守備は相手攻撃選手への対応とエリアへの対応とその二つを兼ねていかなくてはなりません。ウェズレイ選手や安在和樹選手など今シーズンのチームを新たに精神的にひよらずに支えてくれる選手がそろっているので、バランスを取るための約束事を徹底すればJ2ではそれなりの結果を残せるのではないかと思います。

ヴェルディ攻撃陣は、技術があって運動量や走り込みによるスペース作りにも長けているのでボールを運ぶことはできますが、最終的な目的であるゴールをあげるために、どこから誰がシュートを打つのかという点があいまいな気がします。楽に得点ができるようなボール運びを意識すると試合の結果がますます良くなるのではないでしょうか。

なお、得点後は誰か一人センターサークルに入って味方が帰ってくるのを待ちましょう。喜んでいる最中に試合を始められてしまったら即失点。チームの雰囲気最悪。いい流れを継続してほしいものです。

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平成27年7月12日(日)2015明治安田生命J2リーグ第23節 東京ヴェルディ対大分トリニータ 味の素スタジアム

最下位大分相手にホームで勝点3を手にしたいヴェルディでしたが、大分の気迫に押しやられ1-2と痛い黒星を喫しました。

福岡戦の反省からか、試合開始早々いきなりディフェンスラインの裏に走りこんだ安西幸輝選手がペナルティエリア内でボールを離さず倒される!しかし、笛はならない!よし、今日のレフェリーの基準が一つ見られたぞ!
と思ったのですが、空中戦以外はあまり笛が吹かれないことが分かっていないのか大分の気迫に押されひよってしまったのか、プレッシャーを掛けきれないヴェルディディフェンス陣は大分にフリーでのシュートを許してしまい2失点。
時間経過とともに運動量の増える大分の中盤の走りこみにもついていけなくなってしまいました。

一方攻撃陣は、付いてこない・競り勝てない大分のゆるいディフェンスラインに自由にさせてもらっていたが、パス出しのタイミングが遅いため最後のシュート場面で無理しなくてはならないケースが目に付く。後半に入り左サイド安在和樹選手の単純なオーバーラップからダイレクトのセンタリングが南秀仁選手のフリーからのボレーシュートにつながったように、サイドから単純に早い攻撃を徹底すれば得点の可能性も高まったと思うのだが、選手交代からは特に中央からの攻撃にこだわりすぎてしまいなかなかチャンスが作れない。中野雅臣選手はヘディングも強そうだったので、アランピニェイロ選手が珍しく競り勝っていた戦況を見たら中野選手が前半からもっとゴール前に積極的に飛び込んでいたらまた違う結果が見られたかもしれません。

ヴェルディはホームで弱くアウェイで結果を出すイメージがあります。アウェイの試合を全く見ていないのであくまで推測ですが、相手が積極的に攻めてくるアウェイでは真ん中から中央をゴールに向かって最短距離をまっすぐ進んでいけばチャンスもあるのかもしれませんが、ホームで(特に下位のチーム相手では)守ってくる相手に対して中央からの攻めも必要ですが、スペースの少ない中央だけではなくサイドから攻めていく工夫も必要になるのではないかと思います。

今後については、ホームとアウェイで(というか、相手によって)戦い方を変え中央が空いていれば中央から、中央が空いていなければサイドから攻撃していくこと、守備については人数がそろっているときは積極的にプレッシャーをかけていくこと、あわせてディフェンスラインの前のスペースを誰が埋めるのか徹底すること、ハイボールの守備のとき対応者が比較的明確化されているけれどそのせいでギャップが生じていることも事実なのでそのギャップを埋めるべくさらに役割分担を明確化していくこと、などがポイントになると思われます。

昨シーズンとは違う楽しみを提供してくれるヴェルディ。更なる高みを目指してサポーターをもっともっと楽しませてほしいです。

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平成27年7月4日(土)2015明治安田生命J2リーグ第21節 東京ヴェルディ対アビスパ福岡 味の素スタジアム 日野市サンクスマッチ

前節12戦負けなしの大宮戦にアウェイで勝利をおさめ迎えた雨中のホーム味の素スタジアム。全体的に押し気味で進んだ試合内容でしたが、後半ロスタイムのPKで追いつき同点で試合は終了しました。

ちょっと審判の判定や笛のタイミングが中途半端で荒れ気味の試合展開。前半ロスタイムボールへのプレッシャーがおろそかになったところにクリアミスが重なり押し込まれたこぼれ球からのシュートがディフェンダーに当たって先制を許す苦しい展開。
後半ボールをつないで試合を支配するもののシュートが決まらず、後半ロスタイムに南秀仁選手が自ら得たPKをど真ん中に決めて同点に追いつきなんとか勝点1を手にしました。

キーパー佐藤優也選手は雨の中安定したプレーを見せていましたが、帳尻ファウルでゴール取り消しとなったコーナーキックはポジショニングが不自然でした。キーパーのミスは即失点につながるので修正してもらいたいポイントです。

南選手はよくボールに絡んでいいのですがいかんせんミスが多すぎ。特に後ろの方でボールを取られるのは本当に勘弁してほしい。ボールを受け取ったポジションでプレーを使い分けられる賢さが課題です。

今日の試合のように審判の判定がはっきりしないというときは、ファールをもらったり相手が警告もらったりするようないい意味でのずる賢いプレーをしてほしいのですが、ヴェルディはどうも素直というか正直というか、少なくとも後半始まってすぐ警告もらった中後雅喜選手や福井諒司選手にはベテランであることも含めて反省を促したい。雨でグランド状態がすぐれないのにあれだけボールを回せていたのだから、相手のきついチャージに対して倒れて身を守る、サイドから簡単にセンタリングを上げる、ロングシュートを打つ、などのいい意味で雑なプレーが見られなかったことが勝利を収められなかった原因の一つであると思います。杉本竜士選手も今日のような試合では倒れるところは倒れてしまって問題ないです。

同じように慎重で素直で基本的であることは悪くないのですが、ディフェンスラインに人数がそろっているのに前に出る守備をしない場面も多々見られました。三竿健斗選手や井林章選手に多いのですが、ここで取れればチャンスでしかも抜かれても何とかなりそうだなあ、という場面でもずるずる下がって相手をフリーにしたりボールを運ばれたり。出るべきか出ざるべきか、場面場面での判断を磨いてほしいところです。

後半途中からアランピニェイロ選手が投入されたのですが、どうにもフォーメーションが中途半端というかなんというか、采配に迷いが生じているように思います。足の速い選手なのでスペースに走り込んでほしいのですが、今日のように裏にスペースがない時はサイドを有効に活用したい。でも張り出されるとサイドバックのオーバーラップが不発に終わる。そのため中にいるんだけど外に向かって走り込むという非効率なプレーに終始。個人的にはサイドにボールを開いて斜め及びくの字にに走り込むようにすれば得点につながるプレーができると思います。このあたりはチームとして早く答えを出した方がいいでしょう。

絶賛大注目な選手は安在和樹選手です。昨シーズンはテクニシャンタイプのいけすかないプレーぶりを見せていましたが、今シーズンは泥臭く最後まで粘るすがすがしいプレーを続けています。こういう選手がチームにいると心強い。中後選手が好調をキープしているので、コンビネーションに磨きをかけて勝利に貢献してくれることを期待しています!

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平成27年6月21日(日)2015明治安田生命J2リーグ第19節 東京ヴェルディ対ロアッソ熊本 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場

屋根のない駒沢で雨中行われたこの試合は、ちぐはぐな試合展開のまま90分が終了し、ヴェルディは0-2で熊本に敗れました。

サイドバックをディフェンスラインに4枚並べて4-4-2システムのヴェルディ。雨のグランドコンディションを計算したのか前線でハイボールを待ったり裏に走りこんだりする受け手の意図は見えたものの、ディフェンスラインは前線が全く見えておらず、三竿健斗選手と中後雅喜選手がいつもに比べて横並びになるくらい中後選手が下がってプレーしていたもののディフェンスラインとの距離が近すぎて機能せず、その割にはゴールキーパー佐藤優也選手に気軽にバックパスしたりして、ロングボールを待つ前線に選手が集まり中盤が薄くなることで余計にパスがつながらなくなり、攻撃が全く機能しません。

失点はまあしょうがないです。1失点目はヴェルディコーナーキックのクリアボールに対し熊本攻撃陣が全員ゴール前に戻っているにもかかわらずヴェルディ2選手がお見合い。ボールを奪われてロングシュートはキーパー佐藤選手の頭を超えてそのままゴール。2失点目は中盤でディフェンダーが空中戦に競り負けて相手ボールになったところカウンターを許しループシュートから失点。確かに防げない失点ではないのですが、そこまで崩されたわけでもなく修正も簡単で、同じ展開になってもそうそう点が入るところまで行くほどのものではないでしょうから、今日は失点してしまったけれど守備に関してはそれほどポジショニングが悪かったわけでもなく、ヴェルディ的にはそこそこ機能していたと言っていいと思います。ただ、サッカーは守備だけが守備ではないのが難しいところ。

建て直しが必要なヴェルディは、高木大輔選手に代えて井林章選手を投入。3-4-3システムに移行します。井林選手が入ったからか3バックになったからか、ディフェンスラインからロングボールが供給されるように。さらに中後選手がトップ下に入ることで中盤をなくし単純な攻撃への意図が明確になります。出場停止明けの平本和樹選手が好調で競り合いに強くトラップも正確でシュートも強い。しかし、トップに入った後サイドに展開したところでサイドの選手に消極的なプレーが増えいい形でのラストパスが通らない。かといって中盤でつなごうとするとカットされてカウンター。そのうち明らかに集中を切らしている選手もいたようですが、何とかそれ以上の失点は免れてそのまま終了。奇跡はそうそう起こらない。

試合が終わって選手がスタンドに挨拶に来るのですが、ちょっとふてぶてしく見えました。雨の中屋根もないのにサポーターは応援してくれていたんです(私はランクアップクーポンを使って屋根の下にいましたが)。選手たちがサッカーをすることができるのは、間違いなくサポーターがいるからでしょう。プロとしてサッカー選手を続けるのであれば、もう少しサポーターが喜んでくれるような納得してくれるようなそういうものを試合中も試合後も町の祭りでも見せてほしいと思います。

そういう意味で、試合終盤軽いプレーでボールをとられた後、たらたら歩いていた選手が多くいたのも残念です。そんな中、安在和樹選手は後半ロスタイムにも全力で自陣まで戻って守備をしていました。その時間帯には両サイドハーフは前線にべったり張り付いていたというのに。他の選手もせめて自分が取られたときくらいは取り返しにいくようなプレーをサポーターや子どもたちに見せてほしい。

布陣から見た監督の意図とピッチ上の選手たちの意図に食い違いがあるように見えましたが、特に気になったのは安田晃大選手です。経験的な課題からか判断力が高いというわけではないのですが、ボールが来る前によく周りを見ており、トラップの方向が的確で球離れが早く流れの中からリズムのあるプレーを見せてくれました。5トップ状態のトップ下でしたので前が渋滞しておりやりづらい部分もあったかと思いますが無難なプレー。しかし、なかなかボールが集まりませんでした。このあたりも監督と選手の間の意思疎通に課題があるようで違和感があります。チーム内で綱引きをしているのでチーム力が半減です。もったいない。

チームはこれで2連敗。外国人助っ人が出てないなどチーム状態は決して良くはありません。そんなときこそ基本に立ち返って、努力と感謝を続けること。勝てるチームだしもっと動員できるはずのチームです。プロサッカークラブとしての矜持を期待します。