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蹴球 \ 東京ヴェルディ1969

平成27年10月4日(日)J2リーグ第35節 東京ヴェルディ対コンサドーレ札幌 味の素スタジアム 立川市サンクスマッチ

ここ3試合無得点の東京ヴェルディ。ホームにコンサドーレ札幌を迎えて調子を取り戻したいところでしたが、0-2と敗戦に終わりました。

試合開始直後だけは札幌が攻勢をかけていましたが、その後は全体的にヴェルディペース。札幌ディフェンダーはふわっとしたハイボールと1対1の守備にかなりの強さを見せる。攻撃陣に高さがあまりないヴェルディもアランピニェイロ選手が苦手なはずのポストプレーを数多く成功させていましたが、ブルーノコウチーニョ選手や平本一樹選手を投入しない限りポストプレーで崩していくのは難しい。とはいえサイドからの攻撃も1対1に強い札幌につぶされてしまう。しかしここは考えようで、札幌のディフェンダーは1対1に自信があるからか、ふらふらとサイドまでカバーに出て来てくれます。5バック気味に守る札幌のサイドを引き出した裏で3バックを誘い出せば、中が空くはず。数をかけて守る札幌には外からの攻撃が必要。サイドを突破、ロングシュートなどの攻撃が機能すればもっとペースを握れていたはずです。実際には特に工夫した攻撃ではなかったもののそれなりにゴール前まで進出できていたので、もう一工夫があれば得点の可能性は高かったのではないでしょうか。また、最近のヴェルディはホームに弱くてアウェイに強い傾向があります。その辺プロサッカーチーム(お客さんを呼べてなんぼ)としてどうなのか、という疑問はありますが、それはおいておいて、相手守備にスペースがあれば攻撃が機能するがスペースがないときにこじ開けることがまだできていないことが原因ではないかと思われます。では、どうやってスペースを作り出そうとしているのか。
ヴェルディは恐らくそのあたりを工夫した結果、ロングボールを使ってのサイドチェンジを意図的に多用していたのではないかと思われます。ディフェンダーはボールサイドに寄って守るので、サイドチェンジを早く行うことで逆サイドの敵が少ないエリアを攻めることができるのです。しかし、せっかく相手の数が少ないエリアを攻めているのに、数的優位が作れない状態が続く。ヴェルディはサイドチェンジを行うことができても、何のためにロングボールで早いサイドチェンジをしているのかが共有化できていなかったのではないでしょうか。南秀人選手は比較的サイドチェンジからサイドバックとの連携を見せていたと右サイドにはアランピニェイロ選手が流れてきがちだったので、前半途中に右サイドからのロングボールを機能させるために南選手を左サイドに移動させたのは恐らくそういう目的があったのだと思います。しかし、どうしてもサイドでの攻撃がゆっくりしがちなことは解消されませんでした。サイドチェンジまではできるようになっていたのでその先のスピードを意識することでサイドから最終ラインを突破してディフェンスに後ろ向きでプレーさせることができ相手を混乱に陥れることができてくるのではないかと思います。
もう一つこの試合で苦戦した理由として、チャンスはあったものの得点が挙げられなかったことです。特にコーナーキックを含むプレイスキック。札幌ディフェンスはフリーキックとコーナーキックで違う守り方をしていて、プレイスキックのたびに混乱していました。ヴェルディは質の高いキッカーがいて中で合わせられる選手もいるので、特に試合開始直後に3つあったプレイスキックで1点も挙げられなかったのは試合全体に大きく影響しました。得点の可能性が高いのは、流れの中よりもプレイスキックです。より結果が求められるようになるこれからの試合のために、ぜひコーナーキックやフリーキックの精度を上げるような練習を積み上げてもらいたいと思います。

さて、なかなか得点を挙げることができないヴェルディですが、対する札幌は驚くほど運動量がなく、とくにサイドの動きが緩慢で、札幌の攻撃は背の高いツインタワーにあてるという作戦もあるが主にはフォワードが裏に向かって走る形。単純だが小野伸二選手を中心に中盤がボールを持った時迷いなく裏に走りだすその攻撃は小野選手の移籍後初ゴールという形で実を結ぶことになります。
前半33分、左サイド裏に走り込んだ札幌ナザリト選手がボールをキープ。三竿健斗選手がカバーに入ったため慌てて戻るセンターバック田村直也選手。攻撃に移っていた中後雅喜選手はまだ帰ってこられない。ボランチとセンターバックが最終ラインに集まってしまったヴェルディはディフェンスラインの前をぽっかり空けてしまい、戻したボールをフリーの小野選手が落ち着いてゴールに流し込みました。

後半に入り、まずは元気のない澤井直人選手に代えて高木善朗選手を投入。前を向ける、裏に走り込める高木善朗選手はチームにリズムをもたらすものの、1点を先制している札幌は数でゴール前を守り決定機を作らせない。次の交代は、三竿選手に代えて永井秀樹選手。個人的にはこれはあまり効果がなかったのではないかと思います。というのは、札幌は3枚で攻めてくるので、ヴェルディも3枚+1で守りたかったはず。三竿選手がいればサイドバック+三竿選手の3人がいるのでサイドバックが両サイドに張り出しサイドからの攻撃を活性化させることができ札幌の中央のディフェンスを薄くすることができたと思うのですが、ボランチを1枚にしたことでサイドバックのどちらかは常に最終ラインに残らなくてはならなくなり、せっかく攻撃に特色のある両サイドバックを配している意味を薄めてしまいました。永井選手はワンタッチプレーや視野の広いスルーパスが得意な選手ですが、これだけスペースがないと中央から攻撃するのはさすがに難しいです。もし永井選手がサイドハーフとして投入されていればまた違った展開(サイドバックのオーバーラップを引き出すなど)が見られたように思います。
ヴェルディ最後の交代は、高木大輔選手に代えて中野雅臣選手。これもあまり機能しませんでした。確かに高木大輔選手は疲れからかプレーに正確性を欠き始めていたので交代させるのは悪くなかったとは思います。中野選手は以前は中盤で起用されていたとも思いますが背が高くヘディングもそこそこ強い選手なのでゴール前での活躍を期待されているのか。確かにそういう選手なのですが、あまりゴール前に飛び込むタイプではないように見受けられました。それであればブルーノコウチーニョ選手や平本選手、またウェズレイ選手を投入して井林章選手をトップに上げるなどの選択肢もあったはず。試合を支配していた(ように見えた)ことが采配に思い切りを失わせていたように思います。その後さらに失点を重ねたのですが、チームの総合力を考えるとちょっともったいない結果になったのではないかと思います。

ヴェルディは今までを振り返り少しずつやり方を工夫しているように感じます。しかし、なぜそのプレーをするのか、という目的が共有化できていないのではないでしょうか。また、采配に思い切りが感じられない点も気になります。あまり調子が良くなさそうな選手を起用しているのも試合の中でそこそこうまくいっているものの結果が出ていない戦術をそのまま採用しようとしているのも、采配が守りに入っているのではないかと思います。ヴェルディは若い選手の多いチームで、爆発力がある代わりにシーズンを通じて安定した結果を残せる選手が多いわけではありません。富樫剛一監督も大変だとは思いますが、選手の調子を見極めて、毎試合毎試合新たなラッキーボーイが出現するくらいの魔法のような采配を期待したいところです。今までできていたのですから。

シーズンも終盤。結果を求めるならば、戦術もありますが、忘れてはならないのがプレイスキックです。フリーキック、コーナーキックを意識した采配や練習も割り切って取り組んでもらいたいと思います。

蹴球 \ サッカー日本代表

平成27年9月8日(火) 日本代表対アフガニスタン代表 メモ

・攻撃パターンが今までと大きく変更。中央からの早い攻撃はやめて丁寧につないで外から攻めた。
・最終ラインのカバーリングはセンターバック・ボランチともそれなりに修正されていた。
・アフガニスタンの攻撃は主にボールを奪ってカウンターかキーパー(もしくはフリーキック)からのロングボールの2種類しかなかったが、背の低い長友の頭を狙われていたが特に対策しないどころか背の高い酒井宏樹を代えて原口元気をサイドバックにポジションチェンジ。酒井弘樹に攻撃面でのミスが多いのは今日に限ったことではない。
・アフガニスタン代表は日本代表の中盤や最終ラインへのプレッシャーがほぼ皆無だったためフリーでボールを蹴ることができた。そのためサイドの空いたスペースへロングボール含め効果的なパスを繰り出すことができたが、日本代表の前線が意図的にスペースを作り出した場面は少なかったように思う。特に岡崎が足元へのボールを要求が多くチームとしてどのスペースを使うのか意識統一できていない。
・2次予選は実力差があるので、日本代表はあまり難しいことを考えないでシュートを打ってさえいれば勝てる。

蹴球 \ サッカー日本代表

平成27年9月3日(木)W杯アジア2次予選 日本代表対カンボジア代表 埼玉スタジアム2002

初戦シンガポール代表戦に引き分け絶対に勝利を収めたい日本代表。

実力差から考えると物足りない点差ではありましたが、3-0と完勝。2次予選初勝利をあげました。

日本代表は中から早い攻撃を形にしているので、中央最終ラインに人を集めて9人でゴール前を固めるカンボジア代表の守備をなかなか崩すことができません。
基本的にマンツーマンで守るため、場合によっては最終ラインが6人になることも。守備が多すぎてシステムが分かりづらいカンボジア代表。

日本代表の攻撃はカンボジア代表のマンツーマンディフェンスを逆手にとって込み合っている中央ではなくサイドにスペースを作って相手に後ろ向きの守備をさせればもっと効率的に攻めることができたはずですが、監督の指示なのか選手のこだわりなのか中央でショートパスをつないで突破しようと試みる。

サイドの攻撃はサイドバックがオーバーラップしたときは形を作ることができるのですが、中盤のサイドは右が左利きの本田圭佑選手、左が右利きの武藤嘉紀選手。どうしても中へ中へ絞る攻撃となり、その分サイドにスペースが空くもののうまく使うことができずシュートを打てども打てどもゴールを決めることができません。

蹴球 \ 東京ヴェルディ1969

平成27年8月23日(日)2015明治安田生命J2リーグ第30節 東京ヴェルディ対愛媛FC 味の素スタジアム 練馬区サンクスマッチ

自動昇格まであと一歩の3位につける東京ヴェルディ。6位の愛媛FCを破り上位進出を狙いたいところでしたが、0-1と愛媛FCに敗れ、4位に後退してしまいました。

最終ラインとその前のスペースに人数を多く配置する愛媛FCに対し、プレッシャーの少ない中盤でボールをキープするものの最終ラインが突破できないヴェルディ。杉本竜士選手、高木大輔選手が前線で運動量を武器にスペースに走り込み、また高木善朗選手がタイミングよく引くことでスペースを作り出し攻撃にいいリズムを作り出すものの、5バックの愛媛ディフェンスラインの門の間を通るところまでしか到達できず、ゴール前のチャンスを作り出すことができない。南秀仁選手はよろよろと近寄り足元でもらうタイプで他の3人と全く違うプレースタイルでありリズムを作り出すこともあるが、相手が引いて守る今日のような試合ではスペースをつぶしてしまう傾向があり、今日に限って言えばヴェルディの攻めがサイドに逃げる形でしか機能しなかった原因の一つとも言える。もっとも、一本のロングボールなどを使って早いタイミングでのサイドチェンジを繰り出すことができればまた違った展開になったことは間違いないので、南選手には原因というよりももう一つ上のプレーを期待したいといったところだ。

愛媛の攻撃はヴェルディの右サイドから。ヴェルディは丁寧に守るものの、丁寧すぎてドリブルに対しずるずる引いてしまうところがある。ずるずる下がる原因の一つとして丁寧に守るがゆえ最終ラインが前に出るべき時に出ないということもあるが、中盤がプレッシャーをかけきれないことの方が大きい。そういう意味で、試合途中で三竿健斗選手がセンターバックに下がったことは、攻撃面を期待してのことであろうが、チームのリズムを狂わせてしまった感が強い。(失点シーンはまだセンターバックに下がってはいなかったが)

失点の場面はミスが重なった結果だと言える。ずるずる下がってしまったディフェンス隊形、縦に行かせなければよいという緩慢な守備で簡単にセンタリングを上げさせてしまった南選手、センタリングに対し競ることができなった畠中槙之輔選手(その後ろでこっそりマークを外されている安在和樹選手)、届かないシュートに対し安易に飛びついてしまう佐藤優也選手、シュートのこぼれ球に対し完全に足が止まっているディフェンダー陣。失点するかしないかはただの結果だが、この結果はどこかで防ぐことができたはずの失点であり、上位進出のためには何とか阻止してもらいたい失点であった。一人一人の意識から改革して次の失点は必ず防いでもらいたい。

ヴェルディがホームに弱いわりにアウェイで結果が残せる傾向のある理由の一つが引いた相手を崩し切れないという特性であろうと思う。サイドは突破できているのだが、センタリングの意識と精度が低く、その結果相手ディフェンダーは中をケアし、ヴェルディ攻撃陣は外を諦め中に拘ろうとする。引いて守る相手に対しては早いサイドチェンジやサイド攻撃からのセンタリングがディフェンスにボールとマークをはがしやすい攻め方となる。攻めてくる相手に対してはもともとあるスペースを使ってカウンターを仕掛ければ得点の可能性は高く前線の選手に運動量が豊富なヴェルディは結果を残しやすいと思うが、昇格争いをしているヴェルディは上位ということもあり研究されることもあり何となく強いと思われることもあり、相手が引いて守ってくることは容易に想定できる。引いて守ってくることが予想できるゆえ逆に引いた相手を崩す戦略が確立すれば混戦を抜け出して自動昇格することも十分考えられる。簡単ではないが克服してもらいたい。

そんな中で今後キープレーヤーとなりそうなのが高木善朗選手。前線まで上がったかと思えば素早く引いて裏にスペースを作る。足元で後ろ向きにボールを受けても2人くらいのディフェンダーであれば苦も無く前を向くことができるようだ。その技術の高さが余計に相手にプレッシャーを与えスペースを効果的に作ることに成功している。残念なのは、スペースを作ったり裏に走り込んだりするプレーがチームで連動しているというより個人個人が勝手にチームプレーを考えて行っている感じがするところだ。イメージが共有化できない中で勝手に戦術を実行するのはチームプレーとは呼べない。選手が固まりつつある中、いつまでも同じ方向に走り込んで重なったりスペースの作る方向と走り込む方向が違うなどといったプレーはそろそろ終わりにしてもらいたい。

少し心配なのが監督采配だ。選手を有効に起用するためにはポジションチェンジやフォーメーションの変更は悪いことではないが、今日の試合ではチームが混乱しているように見えた。監督はそういう意図ではないかもしれないが懲罰的交代に見えてしまったこともモチベーションを考えると心配だ。また、今日の試合では中盤の守備のプレッシャーが遅いことやサイドチェンジが十分でないことやセンタリングやプレイスキックが不正確であることやサイド攻撃の意識の低さが課題であったように見えたが、選手交代によって中盤の守備がよりもろくなりサイドへの意識より中へのこだわりが強くなりプレイスキックは修正されずどちらかと言えば悪化したように思う。平本一樹選手投入でポストプレーのターゲットとセンタリングのフィニッシュ、永井秀樹選手投入でスルーパスによるサイドを生かした攻撃、アランピニェイロ選手投入でサイド攻撃の意図があったのであろうが、ほぼ機能しなかったと言える。アランピニェイロ選手が一番監督の意図を体現していたと思われるが、しっかり指示されていればもっと明確にサイドを使ってスピード突破できたはず。試合終盤平本選手とともにセンターバックの井林章選手が前線に上がっていたが放り込むでもなく途中で井林選手は守備に戻っていく始末。監督の判断がよくないのか、監督のプランを選手が表現できないのか、監督の伝え方が悪いのか、原因は定かではないが、今まで監督の采配が当たり勝ちを拾ってきたことを考えると今後に大きな不安を感じる。昇格へのプレッシャーもあるのかもしれないが、もともと残留争いをしていたチーム力である。あまり深く考えすぎず1試合1試合を観客が楽しめるように戦い続けてほしい。

蹴球 \ サッカー日本代表

平成27年8月9日(日) EAFF東アジアカップ2015決勝大会 日本代表対中国代表 中国武漢スポーツセンター

1敗1分で迎えた今大会最終戦。勝利で締めくくりたいところでしたが、1-1の引き分けに終わりました。

3試合目にして始めて守備のときフォワードが連動して相手にプレッシャーをかけるようになった日本代表。しかし相変わらずパスミスの多い日本代表はせっかく奪ったボールも中国代表に高い位置で渡してしまい波状攻撃を受け押し込まれて前半10分、あっさり先制を許してしまう。第1戦はボランチが下がらなくて失点。第2戦はボランチが1枚ディフェンスラインに回って失点。第3戦はボランチがディフェンスラインに吸収されてしまい失点。修正しているというかなんと言うか。
日本代表は強引に縦に進んでチャンスを作り出すいつもの作戦。やってるうちにだんだんと中国代表のプレッシャーなんてほとんど無きに等しいことに気が付き始める日本代表。落ち着いたらミスパスが驚くほど減少。ようやくリズムを作り出す。

ここで問題が発生。さて、どこから攻めようか。

中国代表はサイドのハーフェイラインあたりとトップの頭を拠点に攻めてくる。
日本代表はセンターサークルあたりを拠点に。しかし、ここは相手もたくさんいるので拠点にしづらい。
結局、センターバックがドリブルで相手を交わしてからパスを出せばフリーで拠点が作れる、という明日につながらない作戦。今日機能したからいいのかな。
ということで拠点作りに成功した日本代表はパスが回る回る。前後前後にパスが通り、ゴール前までボールが運べるように。

前半41分、槙野智章選手がドリブルで相手陣内に進入。フリーで出したスルーパスはオーバーラップした米倉恒貴選手へ。ダイレクトのセンタリングに走りこんだ武藤雄樹選手がゴール前合わせて同点!

今日トップに入った川又堅碁選手はフリーなのに受けたボールをディフェンスラインまで戻してしまう。ここで前を向いたり裏に走りこんだりすればもっとチャンスができるんじゃないか?というわけで川又選手に代えて興梠慎三選手を投入。ところが、雨が強くなったせいかディフェンスがドリブルしないで横パスをつなぐようになり、縦パスが入らなくなってしまう。これでは攻撃のリズムができない。

その後日本代表は出足の良さで中国代表を圧倒しゴール近くまでボールを運ぶもののゴールを割ることはできず、同点のまま試合終了。

槙野選手は対面ではそこそこの強さを発揮するものの相変わらず裏のスペースをカバーできず相手に走り込みを許してしまう。相手が全く見えていないのはちと困りものです。
森重真人選手はたくましくなりました。ブラジルワールドカップ前はファールされたらすごすごと引き下がっていたのに。経験が大きく成長させてくれているのだと思います。

ハリルホジッチ監督は、この大会決まった采配を繰り返していました。結果が出なかったことがはたして今後どのような変化をもたらすのでしょうか。

日本代表は守備のルールは少しずつできてきたように感じますが、攻撃についてはいまひとつ。
トップが下がってできたスペースをどう使うのか。トップにどう当てるのか。どこに基点を作るのか。どうやってどこからボールを相手ゴールに運ぶのか。
実力で中国代表を圧倒していたにもかかわらず同点に終わったのは、日本代表の展開力のなさと、両チームの戦術に対する徹底度に大きな差があったことが原因です。

少なくとも、サイドバックの役割をどうするのか、どうやってサイドチェンジを図るのか、どのスペースを使って(作って)攻めるのか、このあたりはある程度徹底させていかなくてはなりません。

シンガポール戦の前は得点が入ってしまっていたので欠点が目立ちませんでしたが、今後も得点できないことがないとは言い切れません。
監督の戦術が早く徹底されますように。

蹴球 \ サッカー日本代表

平成27年8月5日(水) EAFF東アジアカップ2015決勝大会 日本代表対韓国代表 中国武漢スポーツセンター

初戦北朝鮮にまさかの逆転負けを喫した日本代表。韓国代表に勝って悪い流れを断ち切りたいところでしたが、1-1の引き分けに終わりました。

試合は完全に韓国代表ペース。日本代表もボランチの位置関係が北朝鮮代表戦から修正され、真横ではなくつるべの動きでスペースを埋めるが、ディフェンスラインが深すぎる。ディフェンスラインを上げようにも、フォワードがボールの出し手にいいプレッシャーをかけてくれない。パスコースを消さずにふらふら上がってしまうので、韓国代表に自由なスペースを与えボールをまわされてしまい韓国代表に効果的な攻撃を許してしまう。
当然日本代表ゴール前でのシーンが増え、不運なハンドからPKで韓国代表に先制されてしまう。
日本代表はフリーキックから反撃。こぼれ球を前線に蹴りこむと運良くフリー。落としたボールに山口蛍選手がミドルシュートを決めて日本代表が同点に追いつく。
なかなかボランチから有効な展開が作れない日本代表。次の展開を読めず予測して動くことのできない選手がいる中、柴崎岳選手や倉田秋選手が走り回りボールに絡むことでテンポを作り出していくが、前線の選手が裏を狙わずディフェンスの前だけでボールを受け取るため、得点しやすい形でシュートを打つことができない。それでもボールキープからディフェンスラインを押し上げるようになり、何とか互角の展開へ。韓国代表もチャンスは作るものの日本代表の体を張った守りの前に追加点を奪うことはできず。
あまりにもミスが多くリズムを作り出すことができない日本代表。コンディションのせいなのか、それとも…

蹴球 \ サッカー日本代表

平成27年8月2日(日) EAFF東アジアカップ2015決勝大会 日本代表対北朝鮮代表 中国武漢スポーツセンター

国内組のみの若手主体で挑んだ日本代表でしたが、北朝鮮相手に1-2とまさかの敗戦。

開始早々先制点を挙げた日本代表でしたが、狭く小さく攻める日本の攻撃は次第に北朝鮮に読まれ、暑さの影響もあるのか選手たちの実力不足か日本代表のパスはミスだらけ。山口蛍選手だけが唯一ボールを散らしはするものの、そのほかの選手は狭いプレーに終始し、パスを出せない繋げない攻撃の遅い日本代表は守備への切り替えも遅く次第に守備の時間が増えてくる。
北朝鮮はサイドからアーリークロスを放り込んでくる単純な攻撃。日本代表はサイドバックが中に絞って対応するも、ボランチの柔軟性が乏しくディフェンスラインの前のスペースが埋められない。ピンチが多くなるが北朝鮮代表の個人技がそれほどでもないため失点までには至らない。
守備に時間を取られる日本代表は集中力をなくしてきたのかコーナーキックの守備でマークを確認しきれないなどピンチが深刻化。
守備に追われた宇佐美貴史選手が前半途中で体力が切れ、ますますピンチに。
それでも日本代表は時折見せる単純に縦へ早い攻撃が一気にチャンスを作る。しかし、シンガポール戦同様決定力に泣き得点ができない。
連携の取れないチームは守備の始まりでフォワードが自分勝手にプレッシャーをかけに行ってしまいあっさり北朝鮮代表に攻撃を許す展開。
柴崎岳選手が入ってボランチが縦の関係に。ディフェンスラインの前のスペースが埋められて功を奏するかと思われたが、前線が守備に戻らないサイドから北朝鮮代表に切り込まれてなかなか守備が安定しない。
柴崎選手が入って守備のバランスは良くなったが、山口選手がなぜか柴崎選手ばかりを見てしまい展開が小さくなり攻撃のリズムが崩れる日本代表。
牧野智章選手が対面にはそこそこ強いものの裏のスペースが全くフォローできないこともあって守備のリズムまで徐々に崩れだす。
長身選手に競り負けるのはしょうがないとしても、その後がカバーできない日本代表はトップの頭を狙った北朝鮮の単純な攻撃を防ぎきれず逆転を許してしまう。
反撃に出たい日本代表だったが、ミスが多くボールを前に運べず、ディフェンスラインを上げることもできない。
フリーキックでチャンスを作るも得点には至らず試合終了。
チャンスで得点できていれば勝てたかもしれないけど、得点できなかったから欠点が露呈。修正して次に生かしてほしい。

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平成27年7月26日(日)2015明治安田生命J2リーグ第26節 東京ヴェルディ対京都サンガ 味の素スタジアム 稲城市・日野市・多摩市・立川市合同サンクスマッチ

20位に低迷している京都サンガをホーム味スタに迎えた一戦。高木大輔選手が自ら獲得したPKを決めた1点を守りきり、見事勝利を収めました。

京都の両サイドハーフが中に絞って攻撃してくるため、やや混乱するヴェルディディフェンス陣。サイドバックが絞るのか?ボランチが下がるのか?
戸惑いは攻撃にも波及し、サイドからの攻撃がなかなか機能しません。
最終ラインも、積極的に前に出る井林章選手と下がって迎え撃つウェズレイ選手の食い違いもあり、安定しない守備陣。
しかし、調子の出ない京都もミスが多く攻撃が不発。中盤でヴェルディにボールを渡す展開が続きます。

ヴェルディ攻撃陣はよくボールが回り前にボールを運ぶことはできるのですが、ゴール前に選手がいないことが多くシュートに至らない。
流行りのなでしこトレインで挑んだコーナーキックもいいところまでいくのですが最後の最後でうまく合わず。攻めても得点が入らない、嫌な展開で前半を終了します。

後半に入っても攻撃を続けるもいいシュート体勢に持ち込めないヴェルディですが、裏への飛び出しは続く。足が止まりだした京都は走りこんだ高木大選手とペナルティエリア内で接触。やや厳しめな判定ながら先に体を入れた高木大選手がPKを獲得!高木大選手が自らゴール右上に蹴り込み、ヴェルディようやく先制!

点が入って落ち着いたヴェルディと落ち着かない京都。その後得点が動かなかったのはゴールという結果の賜物。見事な勝利です。

ヴェルディ守備陣は京都攻撃陣のミスに助けられたようなところがありました。正面からぶつかれば安定しているヴェルディディフェンスですが、京都フォワードの動きにつられてかなりのギャップができていました。京都の選手交代にも対応でききれていなかったように見受けられます。守備は相手攻撃選手への対応とエリアへの対応とその二つを兼ねていかなくてはなりません。ウェズレイ選手や安在和樹選手など今シーズンのチームを新たに精神的にひよらずに支えてくれる選手がそろっているので、バランスを取るための約束事を徹底すればJ2ではそれなりの結果を残せるのではないかと思います。

ヴェルディ攻撃陣は、技術があって運動量や走り込みによるスペース作りにも長けているのでボールを運ぶことはできますが、最終的な目的であるゴールをあげるために、どこから誰がシュートを打つのかという点があいまいな気がします。楽に得点ができるようなボール運びを意識すると試合の結果がますます良くなるのではないでしょうか。

なお、得点後は誰か一人センターサークルに入って味方が帰ってくるのを待ちましょう。喜んでいる最中に試合を始められてしまったら即失点。チームの雰囲気最悪。いい流れを継続してほしいものです。

雑感

東芝不適切会計処理について

某大企業の不適切会計処理問題で、会計処理に関する悪意のある不正を追及するのはいいんだけど、「チャレンジ」とか「必達」という言葉が先行しすぎていて企業が目標数値を持つことがよくないように報道されることには違和感がある。
企業は商品やサービスを手段として社会貢献や満足を提供することにより報酬をいただくものであり、売り上げが上がることは企業がより世の中に貢献した証のはず。よい商品やサービスは自信をもって世の中に普及させ世間を幸せにすべく売り上げを向上させてほしい。
もちろん、不正な会計処理により数字だけ売り上げや利益を確保したように見せかけることが企業活動によって世の中に貢献したことにはならないことは言うまでもありません。

政治

安保関連法案について

安保関連法案について、他国から攻め込まれないために抑止力たる自衛権の強化を図るか武器を持たないことで敵視していないことを証明するかというのは、(政治としては国民の生命財産を他国に委ねる判断はできないと思うが)いろいろな議論があってしかるべきだと思う。

ただ、今回の委員会採決について「強行採決」という言葉が使われるのはどうなんだろう。議会制民主主義の世界では議会(国民の代表)で説明や質疑をすることが正規の手続きであって、もし審議が足りないというのであれば審議拒否などで審議しようせずいたずらに時間を浪費した国民の代表者(議員)の一部が原因と言わざるを得ない。
民主主義のルールである選挙で選ばれた議員には、責任をもって疑義を質してほしい。

なお、今回の安保関連法案において、
1、時の政権がフリーハンドで武力行使できないように枠組みを作ること(おかしな政権が戦争おっぱじめようとしてもできないようルール作りをする)
2、行動に制限のあることで逆に危険が増大してしまう可能性のある自衛隊のリスクを低減できるよう改善すること
については、公開できない内容もあるだろうから秘密会にするなどして、審議拒否している暇があるのだったらその分しっかり審査すべき部分だったと思う。ただただ批判するのではなく、いろいろな人がいろいろな角度から審査してより日本が戦争に巻き込まれず平和でいられるような法律を作るべく職務を全うしてほしかった。