蹴球 \ サッカー日本代表

2018FIFAワールドカップロシア大会 日本代表対ポーランド代表 ヴォルゴグラードアリーナ

引き分け以上、負けても他会場の結果次第でグループリーグ突破が決まる日本代表。残念ながらこの試合には0-1で敗れてしまいましたが、同時に他会場で行われていた試合でコロンビア代表がセネガル代表に1-0で勝利。日本代表とセネガル代表は、勝ち点、得失点差、総得点、当該チーム同士の対戦成績まですべて同じ数字となりましたが、反則ポイントの差でセネガル代表を上回った日本代表がグループ2位に滑り込み、見事決勝トーナメント進出を決めました。

 

緊張のせいか、はたまた先発6名を入れ替えたせいか、ミス連発で試合にならない立ち上がりの日本代表。ボールを奪われ、縦パスを許し、追い込まれてロングボールしか活路を見いだせなくなってきます。とりあえずカウンターだけは許すな。反則ポイントの関係でイエローカードも怖い。

一方のポーランド代表はこれまでの2戦と変わらぬショートパス攻撃。しかもパズダン選手もいないし、リブス選手もいないし、攻撃の核となりそうな選手をベンチに置いてしまい、コンディションの問題かもしれませんがもしかしたらこれはもう出場機会のための試合なのかもしれません。ジェリンスキ選手をトップにおいてもそこにボールを回す選手が不足しているので、日本代表はちょっとチャンスかもしれません。

それにしてもカメラアングルが悪く試合が見づらいことこの上ない。前線の動き出しやディフェンスラインのバランスが全く見えないしすぐに選手のアップ画像に切り替わってしまうので試合の様子がわかりづらい。コロンビア代表戦もそうでしたが、本当にこの辺り、何とかしたほうがいいと思います。

そういうわけでここから先の戦評には想像の要素がいつもより多くなりがちですが、たぶん間違っていないと思うのでよろしくお願いします。

ポーランド代表はショートパス作戦の他、フォワードがサイドに開きサイドバックとの1対1の局面を作り出して、そこから起点を作ろうとしたように思います。サイドバックの頭めがけてボールが飛んでくるので、日本代表のセンターバックはあまり競ることすらできませんでした。センターバックと争うよりサイドバックの方が弱いことが多く、万が一競り合いに負けてもサイドでボールを失うのでカウンターにはつながりづらい。当たり前のことが徹底できている辺りはさすが世界の強豪だなと思います。

日本代表はいつものように中盤からの展開でスルーパスなどを狙っていきたいところでしたが、せっかく相手がショートパス作戦できているのにこちらの守備のバランスが悪くてインターセプトにつながらず。ビルドアップでは雑なプレーが目立ち、ボールを蹴りやすい体勢を作ることができません。前線にボールが収まらないこともあり、引き分けでもいいという状況も後押ししたのか、ポーランド代表の前線のプレスがほとんどないにもかかわらず攻撃の形を作ることができず、前半は互いにスコアレスで試合を折り返します。

後半に入り、怪我の岡崎慎司選手に代わり大迫勇也選手がピッチに。ちょっと得点も狙っておきたい日本代表はサイドバックも少し上がり気味になるのですが、後ろの方で少し困った状況に陥ります。

後半8分、宇佐美貴史選手のシュートは仕掛けが遅くポーランド代表DFがブロック。ボールを拾ったポーランド代表は楔のパスを入れる。対応に行く槙野智章選手でしたが、あっさり裏を取られ、ポーランド代表のカウンター発動。幸いゴールキーパー川島永嗣選手が前に出て難を逃れるのですが、今シーズンアジアチャンピオンズリーグ含め、裏を取られてスピードで負けることの多かった槙野選手にとってありがたくない展開。以後槙野選手のプレーに迷いが生じ、サイドバックが高い位置を取り始めたこともあって、日本代表のボランチとセンターバックの間にスペースが生まれ始めます。

後半14分、ポーランド代表はショートパスの展開で左サイドへ。山口蛍選手がマークを外して下がってしまい、慌ててプレッシャーをかけるもファールの判定。まだフリーキックからしか今大会で得点していないポーランド代表でしたが、ここもフリーキックからベドナレク選手が右足で合わせてゴール。ポーランド代表が先制します。日本代表0-1ポーランド代表

得点の欲しい日本代表は宇佐美選手に代えて乾貴士選手を投入。しかしここでプレーに迷いがある槙野選手がイエローカードを貰ってしまう。どうしても下がってしまいマークを外しクリアもままならない槙野選手。2枚目のイエローカードが出たら反則ポイントでもセネガル代表に抜かれてしまう。しかし、攻めなければグループリーグ突破できない。しかし、攻めれば食らうであろうカウンターを防ぎきれそうにない。八方ふさがりの日本代表。ここで他会場に動きがあります。

なんと、コロンビア代表が先制したのです。日本代表は、得点をあげなくてもグループリーグ突破の目が出てきたのです。もうこれにかけるしかない。0-1で負けることが今できる最善の手なのです。

そこで日本代表は武藤嘉紀選手に代えて長谷部誠選手を投入。とにかく失点を防ぎ、カウンターを防ぎ、イエローカードを防ぎ、グループリーグ突破を目指します。一方のポーランド代表は、この試合が始まる前からグループリーグ敗退が決まってしまっており、リードしているので無理に攻める必要はありません。日本代表が前線から追わなくなったこともあり、ポーランド代表は日本代表以上にのんびりとしたパス回しを始めます。

もともと前線からのプレスが乏しいポーランド代表がさらにのんびりに。プレッシャーから解放された日本代表のキープするボールは回り続け、そのまま試合終了。遅れて他会場ではコロンビア代表がセネガル代表に1-0で勝利し、日本代表のグループリーグ突破が決定しました。

コロンビア代表対セネガル代表の試合は、2戦目を見た感じではコロンビア代表の勝機は大きいと思っていましたが、実際にはセネガル代表ペースで進んでいたため、交代の隙間を突いたコロンビア代表の得点をそのままセネガル代表が返せずに試合が終わるとは想像しづらい展開でした。日本代表が他会場の試合展開まで確認したうえでの0-1敗戦を選択したのかどうかは疑問の残るところですが、日本代表の状況からはその選択肢しかなかったように思います。

大きな博打でしたが、おかげで選手を休ませ、また経験を積ませることができました。決勝トーナメントでも日本代表の健闘を期待するところです。

 

川島 永嗣 7.0 ミスの少ない安定したプレイ。守備機会はそれほど多くなかったが、ピンチにはビッグセーブでチームを救う。

長友 佑都 6.5 素早い攻守の切り替えからピンチを未然に防いだ。失点したくない試合でも効果的なオーバーラップで攻撃にも貢献。槙野選手との息があまりあっていなかったように思う。

酒井 宏樹 7.0 ロングボールがたびたび飛んできたが、空中戦でも負けなかった。体を張って最後までゴールを守った。

槙野 智章 5.0 相手を振り向かせないところまではよかったが、インターセプトまでは到達できず、裏を取られだすとマークを外して引いてしまいピンチを招いてしまった。クリアボールがほとんど相手につながってしまう。ビルドアップでファーストタッチが良くなく、効果的なフィードができなかった。

酒井 高徳 3.5 リブス選手対策で起用されたのかもしれないが、肝心の相手がベンチ。役割が中途半端になったのか、ほとんどのプレーでミスし、攻守の切り替えも遅く、失点シーンでもマークを外し、酒井高徳選手の特徴である運動量や縦への意識などいいところをほとんど見せることができなかった。守備もできるサイドハーフとしての起用は少し難しそう。

吉田 麻也 7.0 判断良くプレーできた。意外とスピードがあるので思い切ったプレーができる。ファールもいつもより少なめだった。セットプレーでは攻撃でも抜群の制空権を見せた。

柴崎 岳 6.5 いつもよりミスが多かったが、すぐに切り替えて対処しカウンターを許さなかった。勘がいいのか守備での予測も驚異的。

宇佐美 貴史 5.0 ボールタッチは非凡なものを見せるものの、判断が遅く仕掛けに時間がかかり効果的なプレーができなかった。判断の悪さは守備面でも。もっと相手に寄せられるといいと思う。

山口 蛍 4.5 守備の時視野があまり広くないので後ろの状況が把握できず縦パスを通してしまう。うっかりボールに寄ってしまい裏を取られる悪癖も露呈。空中戦ではほとんど勝てなかった。なんでプレイスキックでグリク選手につけさせたのだろう。他にいなかったのかな。挙句の果てにファールで失点にも絡んでしまう。ビルドアップでは雑なプレーで味方を慌てさせる一幕も。

岡崎 慎司 5.5 あまりボールが収まらなかったが、チャンスでゴール前にいる嗅覚はさすが。さぼる時間も長いが頑張る時間は本当によく頑張って走り回る。

武藤 嘉紀 4.5 ボールが全く収まらない。判断が悪くチャンスをふいにしてしまう。乾選手が入って守備が安定したが、せっかく思い通りにボールを追い込んでも武藤選手がさぼっていることでチャンスがピンチになってしまった。

大迫 勇也 6.5 本当にボールがよく収まる。攻守の切り替えも早いのでディフェンスも助かる。いつもと違うメンバー構成でも抜きんでた才能と意識の高さを見せつける。

乾 貴士 6.0 技術にも戦術眼にも優れた才能を発揮。今日はボールがなかなか出てこないのでやりにくかったと思う。中に入ってボールを取られると危険なので、中と外でプレーを少し変える工夫が欲しかった。

長谷部 誠 6.0 ポーランド代表がまだプレッシャーをかけてきていた時は危なっかしいプレーが見受けられたが、統率力でチームをまとめ試合を閉めた。センターバックのできるボランチは日本代表では貴重な存在。

西野 朗 監督 7.0 先発メンバーの選考については議論を呼ぶところであろうが、結果的には一つしか見えなかった選択肢にもかかわらず、その可能性を大きくできたと思う。ただ一つ、大島僚太選手はどうだったのだろうか。起用できない特別な理由があったのだろうか。

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2018FIFAワールドカップロシア大会 日本代表対セネガル代表 エカテリンブルクアリーナ

運にも恵まれコロンビア代表との初戦を勝利で飾った日本代表。2戦目のセネガル代表戦は2度リードを許す苦しい展開も2度とも追いつくという底力を見せ、2-2の引き分けでグループリーグ突破に一歩近づきました。2戦目のアフリカ勢相手に0-2敗戦のアトランタからの成長です!

 

それにしても、テレビ中継の仕方というか、選手がアップされる場面が多すぎて試合が見づらい。普段からディフェンスラインのビルドアップ時に前線の状況がわからなくてストレスだけど、今日は特にひどい。よくわからないうちにボールがゴール前に移動している。もうちょっと俯瞰して試合を映してはくれないものだろうか。日本のサッカー文化の醸成のためにひとつお願いしたいものです。

さて、試合はセネガル代表の選手たちが昌子源選手に襲い掛かる形で始まります。いやー、こんなに露骨なことされるとは。勝負の世界とは恐ろしいものです。

もともと体格差もあってボールが入ったら何されるかわからない相手。日本代表はボールをディフェンスラインまで運ばれないようにラインを高く設定して前線からプレッシャーをかけていきます。しかし、セネガル代表もアンカーのA.エンディアイエ選手が最終ラインまで落ちてボールを展開。圧をかけきれない日本代表はボールの出どころもボールの行き先も十分に抑えることができず、次第に劣勢となります。さらに押し込まれて中盤が最終ラインまで下がってしまい、セネガル代表の連続攻撃を許す形に。

すると前半11分、セネガル代表の右サイドからのセンタリングに原口元気選手がクリアミス。セネガル代表左サイドバックのサバリ選手にボールが渡るとクロス性のシュート。ゴールキーパー川島永嗣選手が弾いたボールはゴール前に詰めていたマネ選手に当たってゴール。日本代表不運な形で先制を許します。日本代表0-1セネガル代表

その後も暫く3枚で攻めてくるセネガル代表に対し、7~8枚で守る日本代表。クリアしてもその先に味方がいないので、ボールはセネガル代表に拾われてまた攻められる。辛く耐え忍ぶ時間が続きます。

すると、どうやらたくさん経験値を積んだ昌子選手のレベルが試合中に上がったようで、セネガル代表のニアン選手を抑えだします。安心した日本代表は中盤が下がり過ぎず厚みのある守備体制を構築。セネガル代表も疲れてきたのか前線へのプレスが減りだします。ようやく試合になってきました。

ここから日本代表は攻めに入りたいところでしたが、ワールドカップともなるとサッカー弱小国と目されるであろう日本代表でも容赦なくスカウティングされるようで、日本代表のダブルボランチ+トップ下に対し、セネガル代表はアンカーシステムの逆三角形でマンツーマンディフェンス。日本代表の誇る中盤は抜群のパスセンスを誇る柴崎岳選手、技術と経験を兼ね備えた香川真司選手、コロンビア代表戦よりも格段に前への意識が感じられた長谷部誠選手ですが、さすがにフィジカルに優れた相手にマンツーマンで付かれると辛いものがあります。そこで日本代表は、主に長谷部選手が最終ラインまで下がってプレッシャーの少ないところからパスを出す作戦に移行します。

セネガル代表はポーランド代表戦でも442ゾーンを見せていたようにおそらく普段はブロックを敷いてゾーンディフェンスを基本とするのでしょう。中盤はマンツーマンで日本代表をケアしているものの、ディフェンスラインは4枚のゾーンディフェンス。日本代表の中盤がポジションの形を変更するとどうしてもセネガル代表のアンカー脇にスペースが出来上がる。その空いたスペースを乾貴士選手や大迫勇也選手が使い、彼らが動いてできた新しい空きスペースを今度は原口選手や長友佑都選手が活用。セネガル代表は日本代表の中盤をマンツーマンでつぶすと同時に日本代表のキープレイヤーの一人である乾選手をワゲ選手とB.エンディアイエ選手で挟んでつぶし、大迫選手をクリバリ選手とサネ選手でつぶす作戦だったと思うのですが、セネガル代表の守備の弱点を巧妙についた戦術と、日本代表の連動したポジションチェンジについていくことができず、試合は徐々に日本代表が盛り返し始めます。

そして前半34分、前を向いた柴崎選手から大きく左サイドの裏へフィード。乾選手が(おそらく)空けたスペースに長友選手が走り込む。見事なボールコントロールからボールは乾選手へ。得意の角度から放ったシュートはゴール右隅に収まって同点!日本代表1-1セネガル代表

その後は攻撃面だけでなく、守備面においても柴崎選手が右サイドに流れたことは好影響を及ぼしていて、セネガル代表のストロングポイントであるマネ選手とサバリ選手の二人を酒井宏樹選手と原口選手と柴崎選手の三人で対応することができ、セネガル代表にカウンターを許さず、オフサイドのルール改正で何年も見ていなかったフリーキックからのオフサイドトラップも飛び出し、同点のまま前半を終了します。

後半に入り中盤での無理な構成にこだわることをやめた日本代表。長谷部選手はアンカーに下がり、柴崎選手は右サイドでサバリ選手対策アンドカウンター対処、香川選手は左サイドに低いポジション。セネガル代表の最終ラインはマークの受け渡しがいまいちで裏が空きやすいので、前を向けるようになった日本代表の誇る中盤からはシンプルに大きな展開で決定的なパスが多く供給されるようになります。

そこでセネガル代表は中盤をダブルボランチに変更。日本代表の中盤の形に合わせマークの明確化を図り日本代表のパスの供給を滞らせ、フィジカルに勝るセネガル代表が次第にペースを掴んでいく、はずでした。

しかしここで、ありえないことが起こります。なんと、香川選手が下がることで孤立している大迫選手が屈強なセネガル代表センターバック相手に競り勝つのです。これは予想外でした。こんなことってあるんですね。

おかげで攻められる回数が減り、中盤の頑張りもあってカウンターを受けることは少なく、シュートチャンスまで得ることができた日本代表。早いとこ勝ち越し点が欲しかったところですが、残念ながら得点には至らず。すると中盤のエネルギーが切れてきたこともあって、試合の流れ的にセネガル代表の順番になってしまいます。

後半26分、抑え続けていた日本代表の右サイドが突破されてしまい、低いセンタリング。ボールはゴール前を横切って走り込んだセネガル代表ワゲ選手がシュート。懸命に戻る乾選手も届かず、セネガル代表に勝ち越しを許してしまいます。日本代表1-2セネガル代表

日本代表のペースの時に得点があげられなかったこと、直前に乾選手が自らのミスとはいえイエローカードを受けてしまったこと、柴崎選手が突破されてしまったこと、センタリングをあげさせてしまったこと、ゴール前でクリアできなかったこと、フリーでシュートを打たせてしまったこと、どれか一つでも防げていたら、というところですが、これがサッカーと言うべきか。

リードを許した日本代表は、香川選手に代えて本田圭佑選手、原口選手に代えて岡崎慎司選手を投入。システムを442に変更して得点を狙います。

本田選手はすぐに後ろにボールを返すし攻守の切り替えも遅く、岡崎選手はボールが収まりきらず、セネガル代表のカウンターを発動させかねないなあと思っていたのですが、2トップになったことで前線へのボールの供給もしやすくなった様子。さすがに岡崎選手は普段プレミアリーグでやっているだけあって肉弾戦には慣れているようでした。

後半33分、時間的にもスカスカになってきた中盤をすんなりすり抜けた昌子選手の縦パスは岡崎選手に入って大迫選手に。センタリングに岡崎選手が飛び込むと、なぜかセネガル代表のゴールキーパーがボールに触れずに岡崎選手に激突。流れたボールを乾選手が折り返すとセネガル代表のゴールキーパーはもう一回岡崎選手に激突。岡崎選手はキーパーに何か面白いことでも言ったのかなあ。そのまま転がっていくボールをゴール前フリーで待ち構えていた本田選手がシュート。日本代表再び同点に追いつきます。日本代表2-2セネガル代表

その後はミスが増えた日本代表でしたが、柴崎選手の読みの良さでカウンターを封じ、大迫選手がゴール前で体を張ってシュートを防ぎ、同点のまま試合終了。日本代表2-2セネガル代表

決定機の多さから勝てた試合ともいえるし、全体的には押されていたともいえる試合。押し込まれたときにディフェンスラインが1列になってしまうのは守り切るのにはいいかもしれないけど連続攻撃を許してしまうので、少なくともペナルティアークの辺りくらいはちゃんと抑えておいた方がいいと思います。

あと感じたのは、守備のできるサイドハーフが今の日本代表には意外と見当たらないなあということ。もちろん主には攻撃が役割になるのではありますが。原口選手も頑張れるいい選手なのですが、守備ができるとなると少し違うかなと。柴崎選手をサイドに、というのも一つかと思いますが、それもまた守備というのとは少し違うような。昔はサイドでしか生きられないワイドアタッカー的な選手がいたものですが、ポリバレントが進み過ぎたのかどうも絶滅危惧種となってしまったのかもしれません。中島翔哉選手に気を取られていましたが、もう少し選択肢を広げるやり方もあったのではないかと思いました。

 

川島 永嗣 6.0 1失点目は結果的に良くない判断ではあったものの、目の前にマネ選手がいたことを考えるとまあしょうがないところもある。その後しっかり立て直して勝ち点獲得に貢献。

昌子 源 6.0 パスが回ってくるとセネガル代表選手が一斉に群がる恐ろしい環境。ちょっと心配だったけど取られても取り返す強さがあった。思ったより制空権も取れていて、勝ち点に大きく貢献した。

長友 佑都 6.5 やたら足の速い選手を相手にしていたが、堅実に対応していた。運動量豊富で攻撃でも大きく貢献。

酒井 宏樹 6.5 速くてうまい選手を二人も相手にして大変そうだったが負けていなかった。空中戦でも期待できるので困ったときは助かる。

吉田 麻也 6.5 相変わらずファールは多いが、迫力満点。怖がらずにディフェンスラインを高く保てたのはよかった。

柴崎 岳 7.5 魅力的なパスでチャンスを演出。守備面でもポイントへのパスコースを遮断することで幾度となくカウンターを未然に防いだ。セネガル代表のプレイスキックでトリックプレーを読み切っていたので、ちょっと未来が見えるタイプなんだと思う。

原口 元気 5.5 豊富な運動量で右サイドを駆け巡るが、判断があまりよくなく球離れが遅かったり守備をやりきれなかったりするところがある。本田選手との相性があまりよくなさそう。

香川 真司 6.5 持ち味であるシンプルなプレーでリズムを作る。マンツーマンでついてきたA.エンディアイエ選手を交代に追いやった。味方のためにスペースを作る動きも欠かさずチームプレーを徹底。

乾 貴士 6.5 得点が期待される存在だが、守備面でも絶妙なポジショニングでパスを出させない守り方ができる。やや疲労があるのかミスが多かった。次が心配。

長谷部 誠 7.0 ボランチとして、最終ラインとして、チームを引き締めた。この試合のように前方にボールを運べる時と後ろにしか蹴らない時の差が激しい。意識を高めてチャンスにも多く絡んでほしい。

大迫 勇也 7.5 前線で孤立気味だったのに普通にボールが収まる。彼がいなかったら勝ち点はあり得なかった。変態。

本田 圭佑 5.5 得点できるポジショニングはさすが。ボールロストがあるのはしょうがないけど、攻守の切り替えをもっと早くした方がいいと思う。

岡崎 慎司 6.5 今日はいつもよりボールがよく収まった。新喜劇かなと思わせるようなドタバタ同点劇を生み出した主役。相手に強く当たられた方が得意なのかもしれない。

宇佐美 貴史 5.0 戻らない、カバーしない、遅い、ボールを奪われる、とあまりいいところがなかった。いざボールタッチすると非凡なものを感じさせるだけにもったいない。

西野 朗 監督 7.5 システム変更は博打だったと思うけど、見事に勝ち切った印象。

政治 \ 多摩市議会

平成30年第2回多摩市議会定例会 総務常任委員会(6/20)結果

30陳情第7号 日本政府へ意見書をあげる件に関する陳情

  • 審査未了
    • 採択3、趣旨採択1、不採択2(きりき不採択)

第54号議案 多摩市市税条例等の一部を改正する条例の制定について

  • 可決
    • 挙手全員(きりき賛成)

第55号議案 多摩市都市計画税条例の一部を改正する条例の制定について

  • 可決
    • 挙手全員(きりき賛成)

特定事件継続調査の申し出について

  • 所管事務のうち下記の特定事件について閉会中の継続調査を要するものとして決定
    1. 総合オンブズマンについて
    2. 総合的な政策の企画、推進及び調整について
    3. 行財政経営改革について
    4. 財産ついて
    5. 建築物の整備及び保全について
    6. 統計について
    7. 秘書について
    8. 広報、広聴及び市民相談について
    9. 財政について
    10. 情報システム及び情報政策について
    11. 契約及び検査について
    12. 職員の人事、福利厚生等について
    13. 文書及び法務について
    14. 災害対策等について
    15. 防犯について
    16. 市税及び市税にかかる税外収入について
    17. 戸籍及び住民基本台帳について
    18. 商工業及び農林漁業の振興並びに観光について
    19. 市会計について
    20. 監査委員、選挙管理委員会、農業委員会及び固定資産評価審査委員会について
    21. 他の常任委員会の所管に属さない行政事務について

以上です。

蹴球 \ サッカー日本代表

2018FIFAワールドカップロシア大会 日本代表対コロンビア代表 サランスク モルドヴィアアリーナ

1930年にワールドカップが始まって88年が経過する2018FIFAワールドカップロシア大会。2-1でグループリーグ初戦を勝利を飾った日本代表は、史上初めてのアジア勢として南米の代表チームに勝利するという歴史的偉業を達成することになりました。

 

試合は開始早々動きます。前半3分、裏をしっかりカバーしながらセンタリングに対応した昌子源選手のヘディングは香川真司選手へ。ダイレクトで裏に流すと大迫勇也選手が競り勝ってシュートチャンス。抜け出して打ったシュートは残念ながらキーパーにセーブされるもパスアンドゴーで走り込んでいた香川選手がいち早く追いつきそのままダイレクトシュート。キーパー不在のゴールマウスに向かうボールをコロンビア代表のカルロスサンチェス選手が腕でセーブ。反則を認めた審判は、ペナルティキックとレッドカードの提示。コロンビア代表から見直しの訴えがあるも判定変わらず、前半6分、香川選手がペナルティキックを冷静に沈め、日本代表先制!さらに一人多い状態で残り84分を戦えることになりました。日本代表1-0コロンビア代表

一人減ってしまったコロンビア代表はキンテロ選手がボランチに下がって441に修正。対する日本は、ハリルホジッチ監督時代の3トップ気味433ではなく、香川選手が前線大迫選手に近く位置する4411に近いシステムで対応。そして今までと大きく違うのは、ボランチに柴崎岳選手がいること。
これにより、パスセンスに優れる柴崎選手から前線にボールが渡る。大迫選手は近くにいる香川選手と連動してゴールに向かうことができる。両サイドハーフが今までより引き気味になるものの、その分空いたスペースを幅広く大迫選手が基点作りに活用。香川選手が前線にいることも大迫選手がサイドに流れやすくなった理由の一つだと思います。西野朗監督になってからの練習試合含め、今までできていなかったことがかなり修正されてきたようです。
その分今まで3人で守っていた中央を2人で守らなければならなくなる時が出てくるのですが、少しポジションが下がった両サイドからカバーできるのと、グループリーグ3戦の相手チームはそれぞれあまり中央をゴリゴリ来るタイプではないのと、守備の時は大迫選手まで戻って全員で守る徹底ぶりでそれほど問題にならず。今まで先発起用だった槙野智章選手は最近裏を取られ過ぎて逆に前に出ることもできなくなっていましたが、昌子選手と吉田麻也選手は前にも出られるタイプで両サイドハーフが今までより低い分両サイドバックも中央のカバーがしやすく、穴になりかねない中央を逆にボールの取りどころにするほどの充実ぶり。後怖いのはビルドアップにおけるボールロストからショートカウンターというところかな。

と思ったら、ボールロストではないけど、長友佑都選手のクリアがミスで自陣ゴール方向へ。長谷部誠選手が落下地点に入るも、コロンビアの選手に押されて転倒。するとなぜか日本のファール。ちょっと厳しい判定。

コロンビア代表の直接フリーキックはキンテロ選手。ゴールキーパーの川島永嗣選手は壁の選手に「飛ぶなよ、飛ぶなよ、絶対飛ぶなよ」と指示していたみたいなので、素直にジャンプする壁の選手たち。するとボールは壁の下を抜けていく。何とか川島選手の手がゴールライン上でボールに届くも掻き出すまでには至らず、コロンビア代表が同点に追いつく。その前のフリーキックにおいて日本代表の守備のマークが曖昧だったのも川島選手の反応に影響していたかもしれない。日本代表1-1コロンビア代表

もともと格上相手、相手は一人少ないわけだし、同点に追いつかれても慌てることはない。慌てることはないんだけど、慌ててしまう日本代表。ボールの動きが悪くなり、ただただ焦りだす。しかし、直前のスイス戦では縦パスの意識が見られた長谷部選手がいつものように後ろにしか蹴れなくなり、中盤がボールを捌けないので香川選手が下がってきてしまい、中盤は大混雑、前線は連動せず。攻撃の悪いリズムは守備にも響き、原口元気選手は悪い癖でボールによってしまい、外れたマークに裏を突かれてどうなるかと思ったら、なぜか今度はアディショナルタイムがわずか1分で水が入る。助かった。

ハーフタイムで修正した日本代表。人数不足もあって前からのプレッシャーがあまりないコロンビア代表に対し、プレッシャーの少ない最終ラインからのビルドアップを図る。コロンビア代表が柴崎選手をケアするのを逆手にとってマークをずらしていく日本代表。コロンビア代表が中途半端に柴崎選手を気にし過ぎていたのは日本代表を楽にしたように思います。

ディフェンスラインから中盤のビルドアップが安定してきた日本代表は香川選手が高い位置にいられるので大迫選手からの落としがスムーズに繋がる。押し込む日本代表。しかし得点には至らず。増えだすコーナー。しかし、柴崎選手のプレイスキックは正確過ぎて大体同じ位置に飛ぶのでキーパーに読まれだす。相変わらずコロンビア代表のコーナーキックでマークがつききれてないディフェンス。どちらに得点が入ってもおかしくない展開で日本ベンチが動く。後半25分、トップ下の香川選手に代えて本田圭佑選手を投入。これが副産物を生み出す。

後半29分、怒涛の攻撃から得たコーナーキックを蹴るのは柴崎選手ではなく本田選手。この試合で本田選手が初めて蹴ったコーナーキックにコロンビア代表ゴールキーパーが予測を外す。キーパーの守備範囲のはるか手前で落ちたボールに対し大迫選手がディフェンダーにうまく体を当てて競り勝ち、放たれたヘディングシュートはポジショニングを修正できないキーパーを交わしてポストを弾きゴールに吸い込まれる。日本勝ち越し!日本代表2-1コロンビア代表

その後本田選手や長谷部選手の中途半端なプレーからピンチの連続も大迫選手や原口選手が体を張ってブロック。今大会の特徴としてフォワードの選手がゴール前で体を張って守ると勝つ傾向があります。いい感じです。

本田選手も香川選手のようにトップに張ればよかったと思うのですが、引いたりなぜか右サイドに張り出したりして、原口選手が渋滞起こしてバランスの悪い攻撃になる。攻撃でリズムが作れないと守備が悪くなる原口選手。ボールロストしても切り替えの遅い本田選手。この辺りは修正が必要なようです。

交代で入った本田選手や山口蛍選手、前への意識が低い長谷部選手がリズムに乗れないけれど、柴崎選手や乾貴士選手の守備のうまさが際立って互角に持ち込める展開。岡崎慎司選手もあまりボールが収まらずボールが回って来ずでフォワードとしてはいまいちな感じだったけど、前線でプレッシャーに走り回り持ち味をある程度発揮。

やるべきことをやる選手が多かった日本代表はそのまま歴史的な勝利を獲得しました。日本代表2-1コロンビア代表

ハリルホジッチ監督時代のサッカーを継承しつつ、わずか3試合の調整の中で見事に修正してきた日本代表。攻撃は大迫選手頼みだったのがトップ下香川選手を高めに位置することで連動性を担保。攻守に忙しかった両サイドハーフ(フォワード)はより守備からスタートできるポジショニング。中盤の構成をある程度諦めて守備第一、そしてロングキックできる選手を配置していたインサイドに効果的なパスを得意とする柴崎選手を置くことで攻撃のリズムを作り、守備、特に相手のショートカウンターの回数を減らす。中盤の守備はデュエルというよりパスコースのカットをメインに。サイドハーフの位置が下がったことでセンターバックのフォローに回れるサイドバック。見事としか言いようがありません。

今後、チームの選手層を厚くすることを考えるのか、グループリーグの3試合だけを考えてチーム編成していくのかは議論の分かれるところかと思いますが、長谷部選手に前への意識が戻れば他国にとってかなりの脅威となれる日本代表だと思います。状況限定であれば発揮できる能力を存分に持つ選手もいるので、足りない部分を補い、有利な展開に持ち込むことで勝利を目指して戦っていってほしいところです。

 

川島 永嗣 6.5 前方向の守備に不安はあるがビッグセーブを連発。壁の構成含め、プレイスキックに対する守りでマークやポジショニングがずれていることがあり、ここは川島選手のコーチングに期待したい。

昌子 源 7.5 相手の攻撃をシャットアウト。カバー、ラインコントロール、空中戦、ビルドアップと余すことなく能力を証明した。

長友 佑都 7.5 あのクリアミスは痛かったが、あの身長で驚異的な空中戦を見せた。対戦経験があり慣れていたのかクアドラード選手を完封して早期の交代に持ち込めたのもよかった。

酒井 宏樹 7.0 原口選手が不安定な中攻守に貢献。空中戦でも抜群の強さを見せた。攻撃時にゴールに向かう斜めのグラウンダーパスが多かったのは作戦かな。

吉田 麻也 7.0 ややファールが多かったが、積極的な守備は大きな脅威となった。ビルドアップも正確でセットプレーも抜群の空中戦を見せつけ攻撃面でも貢献。

柴崎 岳 7.5 絶妙なポジショニングからの絶妙なパス供給。守備面でも相手のカウンターを許さない見事なポジショニングとインターセプトを見せた。途中で交代してしまったのが残念。

原口 元気 6.5 驚異の運動量。守備の時今までよりも相手に一歩近づけるようになったようで、ファーストディフェンダーとしてもチームに貢献。ややボールを追ってしまいマークを外す癖を修正してほしい。本田選手に遠慮しなくてよい。

香川 真司 6.5 高い位置にいたおかげで大迫選手と連動して多くのチャンスを創出。役割が明確化されたのでシンプルな普段のプレーを見せてくれた。守備面でもパスコースを限定してコロンビア代表を苦しめた。パラグアイ戦で右サイドに入ったら消えてしまったけど、右ハーフでも機能するのであれば日本代表にとって大きな武器になると思う。

乾 貴士 6.0 ややミスが目立ったが、得意のドリブルでコロンビア代表ディフェンスラインを切り裂く。得点が欲しかった。守備での貢献も目立つ。守備で勝つにもデュエルにこだわる必要はないのだ。

長谷部 誠 5.5 パスが前に出ないのでどうしても狙われてしまう。今日はコロンビア代表が一人少なかったのでよかったが、相手フォワードが2人のとき対応できるのか心配だ。守備面ではインターセプトでカウンターをうまく封じていた。

大迫 勇也 6.5 確実なテクニックでフォワードとしての役割を果たす。選手間の距離感がいいので今までよりもやりやすくなったのではないか。日本代表に欠かせない存在。

本田 圭佑 5.0 ポジショニングが中途半端でミスやボールロストが多く、攻守の切り替えも遅いので中盤ではリスクが高すぎて見ていて怖い。体の強さが特徴の一つなのだから、香川選手のように前線で大迫選手の近くにポジショニングし、得点にこだわった方がチームに貢献できると思う。

山口 蛍 5.0 いつものプレーなのでしょうがないのだが、ボールを持った時出しどころを見つけるのに難儀するように見受けられる。技術や判断力は急には上がらないので、ボールを持ったら前線に出すことだけは決め込んでしまって、後はどこに蹴るかだけを悩むようにした方がこれから成長できると思う。蹴るところさえ決まればキックはかなり正確。

岡崎 慎司 5.5 ボールがあまり回って来ず不運な面もあったがどうにもボールが収まらなかった。とにかく追っかけてくれるので、いつかチャンスをつかめると思う。

西野 朗 監督 8.0 悪い部分を修正し、良い部分を増やし、相手に合った戦術を選択した。運にも恵まれ、ラッキーボーイ的な存在は監督自身なのかもしれない。

政治 \ 多摩市議会

平成30年第2回多摩市議会定例会(6/18)結果

第49号議案 平成30年度多摩市一般会計補正予算(第2号)

  • 可決
    • 挙手全員(きりき賛成)

第50号議案 本庁舎給排水衛生設備等改修工事の請負契約の締結についての議決事項の一部変更について

  • 可決
    • 挙手全員(きりき賛成)

第51号議案 西落合小学校改修孤児の請負契約の締結についての議決事項の一部変更について

  • 可決
    • 挙手全員(きりき賛成)

第52号議案 多摩市副市長の選任につき同意を求めることについて

  • 同意
    • 挙手全員(きりき同意)

第53号議案 多摩市固定資産評価員の選任につき同意を求めることについて

  • 同意
    • 挙手全員(きりき同意)

第54号議案 多摩市市税条例等の一部を改正する条例の制定について

  • 総務常任委員会(6/20)に付託

第55号議案 多摩市都市計画税条例の一部を改正する条例の制定について

  • 総務常任委員会(6/20)に付託

第58号議案 多摩市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について

  • 健康福祉常任委員会(6/22)に付託

第59号議案 多摩市指定地域密着型サービス基準条例の一部を改正する条例の制定について

  • 健康福祉常任委員会(6/22)に付託

第60号議案 多摩市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について

  • 生活環境常任委員会(6/21)に付託

第56号議案 多摩市子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について

  • 子ども教育常任委員会(6/25)に付託

以上です。