政治 \ 多摩市議会

平成30年12月議会一般質問通告書

12/3から始まる平成30年12月多摩市議会に向けて、質問通告しました。

きりきの一般質問登壇は、12/6(木)11時頃(2番目)の予定です。

 

  • 多摩市の障害福祉と介護について

障害福祉制度における「障害」及び「障がい者」に関する対象規定は、個々人に応じて必要となる様々なサービスを提供するために対象者を特別視するという側面があり、一方でそれが障がい者に対する「差別」「偏見」「スティグマ」といったマイナスイメージを生み出している部分もあります。そこで近年では障害を「個性」「文化」として障がい者福祉の価値観を見直し、障害のある者と障害のない者といった対立概念ではなく、単なる文化やコミュニティの違いであると考える動きもあります。障害を「個性」や「文化」として捉える見方は国際障害分類から国際生活機能分類へと概念が変わったことと同じく、これまでの自己否定的なイメージを変化させ、障がい者自身の前向きな姿勢や肯定的な生き方を生み出し、生きる意欲、自立への動機づけを強化する可能性を生み出してきた点で重要なものであり、さらに、障がい者に関する課題を一般市民の生活とは別の特別な課題として捉えるのではなく、一般市民が通常関心を持つ生活の課題の中に位置づけることの必要性を強調した点で、それらの課題に取り組もうとする市民の意識を大いに高めることも期待されるものです。

このように障害を「個性」や「文化」として捉える視点は大変意義深いものですが、現実には、いくら「個性」を強調しても、障害から生じる日常生活の困難さは頑として存在しています。「個性」や「文化」を強調することによって、逆に必要な支援を見えにくくするという問題も大きくなることが懸念されるところです。

障がい者の社会参加を乏しくしている原因を社会的環境に捉え社会を変えていくアプローチとともに、障がい者個人個人に応じた特別な支援を提供することで社会参加を容易にするためのアプローチもまた充実させていくために、以下質問します。

  • 障がい者に関する必要な支援は個人差が大きく、また技術の進歩による新たな支援が創出されることもあり、障害福祉は幅広い分野を柔軟に対応する必要があります。また、こうした援助活動は「唯一の正解」が見出しにくいもので、様々な形で倫理的ジレンマを引き起こしやすいものです。障がい者自身の生活のためにも、それを支援する介護福祉の現場にいるものを支援する意味においても、より広範囲をフォローできる支援体制を多摩市として築いていく必要があると思います。制度による違いもあり対応に悩むことも多いかと思いますが、多摩市においては、それらの課題をどのように分析し対応をお考えでしょうか。
  • 障がい者も65歳を過ぎると介護保険制度の対象となり、それまでとは異なる制度による支援を受けることになります。障害者総合支援法など障がい者福祉の法制度と介護保険制度の切り替えによって、どのような変化が想定され、その対策をお考えでしょうか。
  • 地域で福祉を充実させていくためには地域包括支援センターの役割を欠かすことはできないものですが、これからは地域包括支援センターにおいても障害分野の支援が求められるようになるのでしょうか。またその場合、地域包括支援センターの位置づけやその役割における課題をどのように分析されていらっしゃいますか。

 

2、子どもたちのスポーツ環境の整備について

少子化が進む現代ですが、少子化だからこそ多くの大人たちが関与して子どもたちの健全育成を見守っていくことができる時代です。一方で、少子化・核家族化という変化の中で「子育てに正解があるはずだ」「子育てで失敗は許されない」と悩む親の思いもあり、支援を欠かすことはできません。子どもたちが自己肯定感と共にのびのびと成長するために、失敗から学び、また仲間集団の形成を経験することができるスポーツという要素を子育て支援環境に有効活用していくことはこれからの社会において重要なものであると考え、以下質問します。

  • 子どもは小さな大人ではありません。人間が成長する過程は、単に小さいものが大きくなっていくといった単純なものではなく、また、人間の器官や機能の発達速度はアンバランスであり20歳前後でようやくバランスのとれた状態になるとされています。したがって、それぞれの子どもたちのそれぞれの発育発達段階に応じた経験や刺激が必要であり、それらを適切に支援することで健全な成長を促すことができます。また、ある課題に対して吸収しやすい時期としにくい時期があり、もっとも吸収しやすい時期にその課題を与えていくことも大切です。適切な支援を連続的に受けられる体制作りが求められるところですが、市のお考えを伺います。
  • 今年の夏は猛暑による被害を多く聞かれた夏でしたが、これから寒い冬を迎えるにあたり、どのようなリスクを想定し対策をお考えでしょうか。
政治 \ 多摩市議会

平成30年9月議会一般質問通告書

9/3から始まる平成30年9月多摩市議会に向けて、2問の質問を通告しました。質問日は未だ確定しておりません。

1、 介護保険制度について
地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律により介護保険法が改正され、介護保険制度は今でも走りながら考えています。少子高齢化が進む現代において高齢者が要介護状態になっても可能な限り住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるようにするためには、国民全体で支え合い、考えることが必要です。共同連帯の精神に立ち返り、年をとっても今まで通り住み慣れた景色、慣れ親しんだ友人知人とともに、この地域で暮らし続けたいという決してわがままではない望みを実現すべく、以下質問します。
① 地域包括ケアシステムの推進に向けて保険者としての市の機能が強化されていくことになります。新たな取り組みに向けて、現状の課題をどのように分析され、どのように進めていくのでしょうか。
② 地域共生社会の実現に向けて市はどのような取り組みを行うのでしょうか。
③ 介護保険制度の持続可能性を維持するために自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現に向けて財政的インセンティブを含め様々な支援が用意されていますが、地域保険である介護保険制度においては多摩市においても必要な支援を自ら分析し検討することが必要だと思います。一方高齢者に限らず人間は必ず衰え老いて死に向かう定めがあります。アウトカム指標を分析するうえでは要介護状態の維持や改善だけではなく、悪化の速度を緩めることも評価に値するのではないでしょうか。市はどのようなお考えをお持ちでしょうか。
④ 多様な人材確保と生産性の向上に向けてロボットの活用のほか、担い手の拡大が検討されることになろうかと思いますが、現に働いている介護職員の処遇改善や潜在的有資格者への働きかけも欠かすことはできません。市のお考えと今後の取り組みを伺います。
⑤ ただでさえ業務過多と思われるケアマネジャーですが、質の高いケアマネジメントの推進や公正中立なケアマネジメントの確保に向けて、更なる負担も懸念されるところです。市はどのようにお考えになりますでしょうか。また、居宅介護支援事業所の管理者要件が見直され、今後はさらにお金と時間をかけなければ業務を続けることもままならなくなります。地域資源確保に向けた市の支援体制を伺います。
⑥ 世界保健機関(WHO)から28年ぶりに改定された国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)が公表されました。新たな項目も網羅され、更なる人類の可能性に期待されるところです。その人が最期まで自分らしく生活していくために活用すべきかと思いますが、市のお考えを伺います。

2、 健康増進について
健康増進、介護予防、予防医学は高齢者だけでなく、すべての人に欠かせない分野です。人間は口から栄養を摂取する生き物ですが、消化した栄養を体の隅々まで運ぶのは血液であり、また血液は体の老廃物を運搬し体外に排出する働きも持っています。人の体の健康は正常な血液の働きと循環なくして語れないものです。そのためには医学的ケアの充実とともに、日常的な生活習慣の影響があってこその健康であると思います。市民がその人生を全うするため、また持続可能な街づくりを進めていくために、以下質問します。
① 健康増進のためにはスポーツの推進が欠かせないところかと思います。スポーツの楽しみ方には「する」「見る」「支える」といった様々な形が想定されます。市では今後どのような支援を検討されていらっしゃいますでしょうか。
② 今年の夏は異常気象とも言われる暑さを記録しましたが、夏のスポーツにとって熱中症のケアを欠かすことはできません。熱中症だけでなくスポーツには怪我や心停止などの事故も懸念されるところです。市ではどのような対策をお考えでしょうか。
③ 公共交通機関が発達している街ほど人は歩く、という研究結果があります。公共交通機関が不十分だと車社会の割合が高まり、歩く機会が減ることが推測されます。歩行は健康増進の基本であり、足を動かすことで全身の血行改善が図られ、第二の心臓と呼ばれる足の筋肉がつくことで下肢静脈の血行改善や生活習慣病予防が期待されます。更なる公共交通機関の整備は健康で持続可能な街づくりに向けて欠かせないと思いますが、今後の市の取り組みについて伺います。